白ひげ海賊団といえば、無数の勢力を誇る大規模な世界に名を轟かせる海賊団で、なんだかこわいイメージがあるんじゃないかな。けれど実際はにぎやかな食堂があったり、わいわいくつろげる談話室があったり、航海のときには素敵な街に滞在したりとわりと楽しい、充実した毎日を過ごせるところだったりする。その中でわたしのお気に入りの場所といえば、書庫。書庫といっても埃臭いところじゃなくて、どちらかと言えば図書室に近いところだと思う。世界中のたくさんの読み物が置いてあったり、世界の歴史だとか地理の本だとか、時々小説が置いてあったりもする広い場所なんだけどね、みんな自室を持ってるからみんなここにはそんなに立ち寄らないことが多いんだと思う。そんな静かな場所だから何だか落ち着けるインクのにおいの中、わたしは安心しておひるねができるわけです。

あ、おひるねといえば、わたしよく眠くなっちゃうんだよなあ。夜中までどんちゃん騒ぎして飲んだり食べたりする日や陸に滞在して買い出しだ情報収集だって忙しい日はそりゃあみんな誰もが次の日眠かったりするけどわたしは人一倍眠くなるみたいで。書庫の整理中だとかに眠くなるのはだめだからちゃんと起きてようとか思うんだけど、甲板で偵察をしている時には穏やかな波風、あたたかな日差しの中みんなの囁く声とか靴が地面を蹴る足音とか聞いてると安心してしまってどうしても眠くなる。それでよくエースに怒られるのは恒例になりつつある。(エースだって破天荒なのは内緒の話だ。たぶん、ひとつ年下のわたしに先輩意識を持ってくれているのであろう。)一応ほら、白ひげ海賊団っていうのは一種のおおきな組織みたいなもんだけれども、敵船の壊滅とか射撃や剣、自分の得意分野の訓練みたいな任務ばっかりじゃなくって、書庫整理とかいろいろな部屋の整理とかがあるわけですが、わたしも人間だからどうしても我慢できないこともあったりして。まあ隊長クラスのひとたちはすでに人間離れしてるっていうのはあるんだけど。

本日もお気に入りの場所、書庫の一角にあるテーブルに向かう。小さな窓からほんのりと陽の当たるその場所はおひるねにはうってつけの場所なのだ。今日はせっかく今日は穏やかな日だもの、お気に入りの場所でちょっとだけ眠ろう。小さなあくびをかみ殺してから机に突っ伏して、おやすみなさい。しばらくもぞもぞと眠りやすい体勢を探してみる。おやすみ3秒、わたしは微睡みにおちていくのでした。


やわらかく笑って、夢に落として 170402


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