わたしってばやっぱりおかしくなってしまったみたいだ。おかしくなってしまった"みたい"じゃなくて、今じゃおかしくなった、の方が正しいに決まってる。なな、なんていうかね、いつもなら甲板の上で波に揺られて眠くなるって言ってもおかしくないくらいに睡魔がわたしを襲ってくるのに、この頃のわたしにはまったくっていいほどそれがない。それはあの日からだって言うのはもう隠せない事実。だって、なんていうか、マルコ隊長がね、頭の中をちらついて離れない!ログポースが溜まるまで島をみんな各々好きなように過ごしているから、マルコ隊長も当たり前のように島を満喫していてここにはいないんだけど、今だってマルコ隊長の顔が妙にちらつく。ななな、なんか恥ずかしいなあ…!隊長の笑顔を必死に頭の中から排除しようと興味もない本のページをペラペラとめくる。
「…なまえ、何かあったのか?眠ってないお前なんか気持ち悪い」
「!!なな、なんにもないよ!」
…あのエースにまたもや心配されてしまった。挙げ句の果てには船員たちが「なまえ起きているなんて!」とか言ってコーヒーの入ったカップを落としてしまうひとや船医に見せようとするひとが続出する始末である。ひどいなあ…!ここ数日間わたしがもんもんと考え込んで起きてるのがそんなに不思議なのかな…!そもそもそんなに驚かれるレベルだったの…!
うーん、なんだか、変な感じ。もやもやするんだけれど、でもそれは腹が立ってるとかそんな風じゃないの。あれは、夢だったのかな。でも、やっぱり確実に、くちびるに触れた感覚は鮮明に覚えていている。それとも現実、だったのかな。マルコ隊長が帰ってきたら、何事も無かったようにあくまで流すように聞いてみよう。きっとマルコ隊長がこのもやもやを晴らしてくれるかも、しれない。
There is what wants to love you. 171205
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