「あれ、なるほどさん!」

「やあ、今晩は」

「今晩は…と言うか、どうしたんですか?もう、夜の12時ですけど…」

「もふこちゃんは?」

「え?」

「どうしてる?」


「ええ?私、ですか?…大丈夫?もしかして、酔ってます?」

「いや、酔ってはないよ。そうか、その、久しぶり」

「…六時間ぶりが久しぶりって言うならお久し振りです」

「…あー、そっか、さっき会ったばっかりだったね」

「会ったというか、私、なるほどさんの所で働いてるのに…。ちょっとショックです」

「はは、ごめんごめん、冗談だよ」

「まあ良いですけど!で、どうしたんですか、こんな夜中に。なにかありました?」


「あ、ああ、えーと。お醤油、貸してくれる?」

「…お醤油?」

「うん。夕飯に足りなくて。みぬきが借りてこいって」

「…こんな夜中に、夕飯、ですか」

「ああ、まあ、ね」

「………」



「………」



「…正直に言ってくれたら、なにも言いませんよ」



「……嘘だね」

「嘘じゃない!なるほどさんみたいに嘘ばっかつかないもん私!」

「はははこりゃ参ったな」

「で!本当のご用件は?」




「…君に会いに来た、なんてさ、年甲斐もなく言えないじゃないか、素直に」

「…は、」

「だから、醤油を借りに来るっていう建前だったんだけど」

「……」


「はい、これが真実」

「え、ええと…」

「まあ、もふこちゃんには、明日も会えるし。お休みなさいと言うことで。風邪引かないでね、おやすみ」




「…言い逃げしないでよなるほどさん」


「!」

「…、私、お腹空きました」


「…こんな夜中に?」

「よ、夜中だからです!だから、近くのファミレス行きませんか!!」


「…君んちが良いなあ」

「色々とダメです!じゃ、待っててください、着替えますから!!!」

「えー寝巻き可愛いのに」

「っそういう、ヘンタイみたいなこと、言わない!!!」




切り替えとすり替え

立場逆転!
前半まで恥ずかしがってたの、なるほどさんの方なのに!


(あーパフェ美味しい)
(こんな夜中に。太るよ)
(う!これは!元はと言えばなるほどさんが…!)
(ぼくは別に、君に会いに来ただけだしね)
(またそういうことをさらりと…)
(ぼくが本音を言うなんて滅多にないのに)
(…確かに。はあ、ご馳走さま)
(じゃ、君んち帰ろっか)
(…上げませんからね!)



20121111

4なるは、たぶんずっとすきだ。




 


-Suichu Moratorium-