「さーこれから忙しくなんぞー」
「レコーディングとか?」
「うん、アルバムのもそろそろ本格的にはじまるし、あとフェスとか、ツアーとk」
「はああああ!??!?!?」
「ちょ、声、」
「アルバム?ツアー!?」
「なまえ、声」
「なんでもっと早く言わないのーーー!!!!」
自分の悩みが一気にバカらしくなった。っていうかそこまで仕事決まっててまだヒモ男してたのかよ!!・・・という突込みを口にする前に将司が私の口を塞ぎながら笑う。
「なまえが忙しそうだからつい言うタイミング逃してて」
「んがー!」
「だからさっき飯食いながら言おうと思ってたんだけど」
ずさっと将司の言葉が突き刺さる。
「・・・ま、仕方ねえべ」
口から手を離してそう言った将司はへらっと笑うと私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
(私の愛しいヒモ男くん)
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