私の兄貴は変わっている。
変わっているといっても、性格は好奇心旺盛な悪戯が趣味の子供っぽい大人といった性格でしかない。
彼が変わっているのは、その容姿にある。
人外に見えるほどまぶしい美形だし、スラッとしたパーフェクトボディーの持ち主だ。真っ白な髪に、金色の瞳、これだけで世間からは変わっていると遠巻きに見られていて、幼いながらも兄に対する無遠慮な視線を感じ取っていった私は、次第に怒りの限界を越えてしまったようで大声で周りに怒鳴りながら大泣きしたらしい。
ああ…思い出して恥ずかしくなった。
まあ、私は兄貴が好きなのだ。
ぶっちゃけブラコンである。
これは兄貴には秘密だが。

そんなブラコンに拍車がかかった私は予てより決めていた兄と同じ髪色にするべく、高校卒業の日に髪を脱色し同じ白にした。
その日の両親(とくに父)はすごい慌てようで真面目に何があったんだ?!とすごく心配されてしまった。すまん。
自前の瞳は琥珀色でどこか兄と近い色合いで気に入っている。何故か感情が昂ると同じ金色になるのが私の永遠の謎だが。
とにかく小さな頃から兄と同じことをするのが大好きな私は彼のこととなるといつも決断が早いのだ。
そんな私に幼馴染みの光忠はいつも、呆れながらしょうがないかって表情をしてたっけ。

だって兄貴が大好きなんだもの。(心の声)








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