一体何度なまえを求めただろうか。
なまえの真っ白な体にはリヴァイが付けた噛み跡と、至る所に紅い花が咲いている。
意識を飛ばしたようにすやすやと眠りについているなまえの、汗ばんだおでこにリヴァイはちゅ、と口付けた。
なまえはしばらく起きそうにない。体を拭いてあげられるタオルでも持ってくるかと、リヴァイは自身の洋服を着用し、起こさないように静かに部屋を出ていく。
自室からタオルを数枚手に取り、それを濡らすために廊下を歩いていればバッタリとハンジに出会した。
「やあ、リヴァイも寝付けなかったのかい?」
「・・・・・・まあ、そんな所だ」
「いやあさっきはごめんねー、お取り込み中になまえの部屋に入って行っちゃって」
本当に悪いと思っているのか軽く謝るハンジだが、リヴァイは「気にしてねえ」と答えた。
まさかそんな穏やかな返答がくるとは、とハンジはぽかりと口を開けた。
「え、なになに、なんか良い事あったの?もしかしてついにくっ付いたの?君ら。・・・え、!?そのタオルもしかして」
「うるせえ」
興奮したように捲し立てるハンジに、リヴァイは心底うざったそうに舌打ちした。
このまま一緒にいると面倒くさいだろうと、リヴァイはハンジから離れるように足を進める。
「待って待って、ねえさっき興味深い話をエルヴィンから聞いたんだ。よくここに巡回で来てた憲兵の男、なまえと仲が良かったから知ってるよね?」
「・・・ああ」
「昨日捕まったらしいよ」
「そうか、そりゃ運が悪かったな」
「理由は地下街の人身売買への加担、ねえ、リヴァイきみだろう」
「・・・」
試すように言葉を投げかけたハンジに、リヴァイは答えるわけでもなく沈黙を貫いた。
「無言は肯定、だろうね」
変わらず口を割ろうとせずこれ以上話す事はないというように、ハンジに背を向けて歩き出すリヴァイ。
「この事なまえも知っているのかい」
そう問いかけたハンジに、リヴァイはぴたりと足を止めた。
「おい余計な事は言うなよ。・・・あいつは何も知らずに俺の隣にいてくれればそれでいい」
釘を刺すようにハンジに鋭い視線を向けたリヴァイは、再び背を向けて歩き出した。
ああこんなに執着深い男だとはまだ誰も思っていないだろうね、とハンジはこれから苦労するであろうなまえに同情すら覚えた。