05

楽しい時間はあっという間に過ぎる、最初は緊張を和らげるためにと飲んでいたはずのアルコールは、今では頭がぽわぽわとするほどだ。

「・・酔った」

シャンクスの太い腕へと寄りかかれば、大丈夫か?と覗きこまれる。

「なまえのわりにはたくさん飲んでたからなァ。部屋まで送り届けてやる、立てるか?」

「んー、」

力の抜け切った細い腕を掴み立ち上がらせれば、なまえは大人しくシャンクスの腕へ絡みつくようにして足を進ませた。

そんな2人の様子をまだ飲み足りない残された船員達は、なまえの背中を可哀想にと見送った。

「・・食われるなありゃ」

「食うな確実に」

まさか20の女を抱くために酒をいつもより飲ますなんて、39歳の大人がやることではない。
そんな事を微塵も疑っていないようななまえの様子に、ベックは悪い男に引っかかっちまったなと肩を落とした。


そんな話しは2人に聞こえるはずもなく、船の中へと入れば皆外の宴会へと出払っているため、人気もいなくシンとしている。
シャンクスはいまだに腕に絡まっているなまえに「なあキスしていいか?」と言葉を溢す。

「・・だーめ」と上目遣いに視線をやるなまえのその目はアルコールからか、うるうると潤んでいた。
そんな様子の自分の女に手をださない男なんているはずもない。シャンクスは見上げてきたなまえのその唇に噛み付くようにキスを落とした。

「・・・ンっ」

「は、・・そんな誘い方俺は教えてねェぞ」

「んぁっ・・誘ってないッ」

ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスを何度も何度もすれば、最初は抵抗していたなまえも、するりとキスをねだるかのようにシャンクスの首へと回した。

だめだと言っておきながら、首に回されたその腕は明らかにこれからする行為への同意も同然だった。
もっと嫌だと断られる事を想定したシャンクスは、想像の何倍も素直に身を委ねるなまえに酷く興奮した。

「なあ・・ッ俺と何回してきた?」

「っ、数えれるわけないじゃん」

「あー、そうか。・・お前の初めてをもう1回奪いたかったがそりゃ流石に無理か」

「ッ?!・・んっ、ふ」

息を吸う事すら許されないほどのキスの雨に、なまえは苦しそうな吐息を溢す。
息を吸い込もうと口を開けば、シャンクスの舌がぬるりと入り込んだ。

「ゃ・・ん」

時々聞こえるイヤラしい水音が脳内に響き、下半身がじんわりと熱くなる。どちらか分からないほどの唾液がなまえの小さな口から、つつと流れた。