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もう少し一緒に居たかったのに、と視線を下に落とす。
完全な乙女の考えになまえは自分自身に呆れたように肩を落とした。少し前の自分では全く考えられなかったのに、あんなにミーナにありえないと伝えておきながら。ああ、この気持ちを早くミーナに伝えなくては、そして相談に乗ってもらおうと心に決めた。
ごちゃごちゃになった気持ちに、これからの訓練のことを考え、こんなんじゃダメだ、と喝を入れようと自分の頬を叩けばパチンと音がなった。
完全にではないが、気持ちを入れ替えてグランドへと急げばほとんどの皆は既に集まっていた。
変わらない曇り具合に、日程を変えて晴れた日にやってほしい、と教官には口が裂けても言えない願いを心にしまう。
「...ふつうこれで登山訓練しようと思う?」
明らかにテンションがだだ下がりななまえにジャンは淡々と答えた。
「ふつうの事ばかりやらないのがキース教官だろ。最後まで降らなきゃいいけどな」
「ジャン気をつけてね、ほんと山は危ないから」
「お前だけには言われたくねェよ...」
眉を下げ心底呆れたようにいうジャンだが、人一倍自分のことを心配してくれていると知っているなまえは、昨日の夜を思い出して嬉しそうに笑った。
「なに笑ってんだ」
「べっつにー!なんでもない。じゃあ班ごとに集合だから行くね!またあとで」
「おう」
残念だがジャンとは同じ班ではないので、心細いが自分の班へと向かった。
班長のマルコを見つければ、向かう足は早くなる。どうやら私以外のみんなは揃っているようで、「なまえが来たぞ」とコニーが大声で言えば、視線は集まる。
「ごめんごめん、私が最後?」
「おう!がんばろうな、なまえ!」
息を整えてなまえが言えば、コニーは歯を出してニッと笑った。
「うん!もちろん!」
そう返答したなまえの目には同じ班であるサシャが映る。
コニーとサシャがいるなんて明るくていいな、と重かった気持ちは少しだけ軽くなった。
ちらりとエレンのことを探すように見れば、どうやらジャンと同じ班のようで、早速口喧嘩をしているその風景に思わず笑ってしまった。