墜落する双星
※愛が重い夢野
当初より、彼の目的はこの行為の本質であり最も生物の繁栄としての営みにおいて大切なことだった。
そんなこともつゆ知らず、ただ身体を交えることの身体的かつ精神的な繋がりを得るためだけだと考えていた私はこの行為を軽んじていたのだと思う。
幻太郎曰く、私との出会いは運命的だった。というのを酒でべろべろに酔って私の膝の上に頭を乗せる彼の口から聞いた。普段の幻太郎ならそんなこと絶対言わないから至極困惑した。
その時に将来神前式で結婚して子供は何人欲しくて日中は在宅ワークの自分が世話をするから最初に話すのはきっと「パパ」だとかを控えめに言って完璧すぎて気持ち悪い具体的な未来予想図をペラペラと流暢に話された。その時点で気付いておけよと過去の私に言っておきたい。
「・・・名前、今夜、抱いてもいいですか」
急にさっきのマシンガントークから黙り込んだなと思って数分。彼の頭をふわふわと撫でながら月を見ているとそのようにお誘いがきた。
「ねぇ、私・・・あのさ、幻太郎・・・わたし、処女なの。」
「知ってる。・・・なるべく痛くしないにようするから、だから、」
するりとわたしの手を抜けて、それからゆっくりとこちらの様子を窺うようにしてキスをする。潤む瞳と紅く染まる頬はきっとお酒のせいだけじゃない。
「んっ・・・・」
ワンピースを胸までたくし上げられ、その端を私に握らさせる。穿いていた紐パンの紐の片方だけ解かれた。
生温かい舌が私の割れ目を這う。最初は皮膚の所だけだったのに徐々に、徐々に敏感な粘膜の部分へ入り込む彼の舌。その未知の感覚に吐息が漏れる。漏らす吐息は 白く曇った。
寒い冬の冷気と反対に火照っていく身体。あぁ、嫌だ、この厭らしく響く水音も、私の嬌声もはしたないと 思いきゅっと口を噤んだ。
ちゅぷ、なんていう音がして思わずそちらを見ると指をぬるぬるに融けた私の秘部に滑りこまされていた。
「あっ・・・や、だ。それ・・・痛いッ・・・裂けちゃう」
「大丈夫、裂けないですよ。ほら、息を吐いて・・・ゆっくり落ち着いて。」
私のお腹を摩り落ち着かせるようにしつつも秘部を掻きまわす指は止めない。指は二本に増え、質量が増す。彼の長い指が奥を擦る。
「ごめんっ・・・怖いっ・・・やだやだっ怖いっ・・・うっ、ぎゅって、させて・・・ッ」
うっかりしたら、何処かに飛んでしまうかもしれない。奈落の底へ落ちてしまうかもしれない。そんな感覚がしてならなかった。
今にも心と体が引き千切れてしまうような感覚、不安から逃げるように覆い被さってきた幻太郎にしがみついた。
「んっ・・・名前、これ触ってください」
私の右手を掴み幻太郎の下腹部のそれを握らされる。覆い被さられているためその姿は見えないが。それはこの後私のそこに突き立てられ、沈められるそれ。
手の感覚から形や大きさを割り出そうと触れていく。
先っぽはぷにぷにして・・・下がっていくと段差があって・・・血管が浮き出て、脈打ってる。
長さはどうだろう・・・15.6cm前後なのかしら。うーん、太さは多分指2本分より若干太い気がする・・・。
というところで、これが私の中に入るのか心配になってきた。
何回も上から下に、下から上にと確認しながら触っていると先端の方からぬるぬるとしてきた。なにこれ。
「名前、貴女本当に処女ですか」
「へ・・・そ、そうだけど」
「随分と厭らしい触り方ですね・・・焦らすような。」
「ごめん、そんなつもりじゃないんだけど どんな形かなって触って確認してたというか」
あ、今びくって・・・脈打って・・・
「・・・煽ったのはそっちだから、知らないからな。」
先程まで触らせていたそれをぐっ、と割れ目に当てがわれる。中には入れず、それをそのまま割れ目に滑らせられる。それだけでももうセックスのようで、しかもある部分を擦られる度にびくびくと電気が走るよるな感覚がした。
あぁ、これってきっと本能なのだろう。先程からぴくぴくとお腹が痙攣するような感覚がする。子宮が、彼を欲しがってる。欲しい欲しい、愛しい、大好き・・・。
先ほどのグラインドする動きからそのまま先っぽが入り口に入れられる。ぐぐ、と奥に入ってこようとする彼を受け入れたいという気持ちはあるのにギチギチと狭いそこに入ってこられると痛みが走った。その度に痛みから逃れようと腰を無意識に上へ逃がしてしまう。
「ふーむ、どうしても腰が逃げますね。」
「ふっ・・・うぅ、ごめんっ・・・痛くて」
「所謂処女のずり上がりというやつですね。・・・ならば名前、上になってください。」
「へ・・・どうすればいいの、わかんないよ・・・わかんない幻太郎・・・」
もうなにがなんだか分からなさすぎて著しく知能低下を起こしている気がする。
働かない脳、身体を自分で考えて動かせない。そんな私を導くようにして自身の上に跨らせる幻太郎の表情も余裕がなさそう。
「ほら、自分で挿れてごらんなさい。私が支えてあげていますから。」
「う・・・うん・・・」
ぼやっと蕩けた頭はもうまともに思考なんてできない。
膨張しきって入りたそうにしているそれを咥え込む。少しずつ腰を下ろして、でも痛くて逃げそうになるけれども。今度はしっかりと彼に腰を捕まえられているから後退できない。進めるしかない。じわりと涙が滲んでは拭って。
その度に幻太郎が大丈夫、いい子だ、ゆっくりでいいから、その調子だと子供をあやす様にして腰を摩る。
時折切なそうに微笑んでは私の涙を優しく拭う。
(もうちょっと・・・、)
最後はすとん、と腰を下ろす。・・・できた。入ってる、そこはじんじんと痛みがあって、熱くて、お腹がいっぱいになっているような感覚がしている。
「んっ・・・できた・・・はいったよ幻太郎、うぅ、」
「ッ・・・名前、・・・頑張りましたね。あとはこっちに任せてもらってもいいですか」
「ぅ、っん・・・?わかった・・・」
繋がったままゆっくりと私は下に組み敷かれ、額に張り付く髪を退かすと口づけを落とされた。あぁ、好き・・・。
なにかを確かめるようにピストン運動を繰り返される。深く奥に沈められ、子宮を突き上げられる度に声を漏らしてしまう。
ちらりと結合部を見ると彼のものに血液が付着しているのが見えた。私本当に処女じゃなくなっちゃったんだ。
「、げん、たろ・・・?」
「・・・」
「ねぇ・・・大丈夫?」
「はぁっ・・・え、なにがですか?」
「・・・いや、うん、・・・なんかどっか遠く見つめてる感じしたから」
「ふふ、おかしなことを仰いますね。・・・今僕が見てるのは名前だけですよ」
「うん、・・・」
そう、なんだけど。私を確かに見ているのだけど。
どこか先を見ているような目に思えたのだ。
「はー・・・ぅ・・っ・・・出すっ・・・もう・・・中、出していいですよね、出すよ、出すからッ・・・」
「え?え、?・・・だめっ・・・ねぇっ!ダメだって!ねぇ!!!」
速くなる律動は私のお願いなんてはなから聞く気などないのだということを伝えていた。それでもなんとか制止しようと彼の胸を押すが、逆に身体を引き上げられ彼の腕の中に閉じ込められてしまった。
「ははっ、対面座位だなんて・・・ッはぁっ・・・あぁ、名前の顔がよく見える・・・あぁ、でもこの状態では重力で精液が下に落ちてしまいますね?」
あぁ、可愛い と私の頬に触れ愛でながら恍惚の表情を浮かべる彼の目の奥にはどろどろに淀んだ愛が見えた気がした。
「愛してる・・・名前、もう君は、・・・一生、僕のもの」
抱き締められ、私が彼から離れないようにしそのまま白いシーツの海へと私の上半身を沈めた。立膝状態の彼に繋がっている下半身だけが高くなっておりそのまま荒々しく突かれる。
「やだぁぁ・・・苦、しいっ・・・幻太郎っっ」
苦しさに耐えようと頭の下にある枕を掴み握りしめた。
「ッッ・・・はっ、イク・・・ッ」
抜けるんじゃないか、というか抜いてもらえると思ったくらい腰を大きく引いたかと思うとぐっ、と奥の奥まで突き入れられ、そこで果て、彼は熱いものを放った。
びくびくと痙攣していたそれが治った頃ずるっと引き抜かれた。けれど体勢はそのままで、苦しくて仕方なかった。彼は慈しむようにそして嬉しそうに私の中に指を二本入れて中を開き覗いている。中に溜まった精液を確認して満足したようだ。
「・・・そうだな、これから1人増えるとなるとこの家では小さいですよね。それに子供がドタバタとして下の階の人に迷惑をかけてしまうかも。何軒かもう見当をつけているので今度の土日で不動産屋に見にいきましょう、一緒に。・・・はぁ、楽しみだな 10ヶ月も待てない・・・。ちゃんとこの子に言ってあげれますよね、君は父と母が愛し合ってできた子だって。」
後ろから抱き竦められて、本当に嬉しそうに語る幻太郎の声を聞きながら私は
なんて可哀想な人・・・あぁ、この人には私が必要なんだ。とぼんやりとした思考の中結論を出した。
「うん・・・そうだね、」
彼を幸せにするのは、私。