*140字SS集(twitter)
『太宰さん、お出かけですか?』
「うん。ちょっと入水しに行ってくるよ」
『そうなんですか…あ!覚えてたら帰りにコンビニでこれ、買ってきてください』
「ジェインさん待って!?その会話おかしいですから!!おつかい頼む前に太宰さんを引き止めてくださいよ!!ここにはボケしかいないんですか!?」
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『独歩さん!独歩さん!』
「なんだその笑みは。嫌な予感しかしないのだが…」
『独歩さん。私と心中してくれませんか?』
「…太宰か。あいつ、またジェインにろくでもないことを教えたな」
『え?日本のプロポーズってこんな感じじゃないんですか?』
「馬鹿め。そんなプロポーズがあってたまるか」
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『太宰さん何やってるんですか?』
「あぁ、ジェインか。これはね首吊り健康法だよ。知らない?」
『初めて知りました。どうやるんですか?』
「うむ。まず頑丈なネクタイを準備するんだよ」
『頑丈なネクタイを準備っと』
「ちょっ、太宰さん!何、適当なことをジェインさんに教えてるんですか!?」
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「ジェインさんってイギリスから来たんですよね?」
『そうだよ!すっごい長旅だった』
「長旅?ジェインさんって田舎に住んでいたんですか」
『ん?中島くん。何か言ったかな?』
「田舎に住んで、ふご!乱歩さん!?」
「はーい。敦くん、ちょっと黙ろうか(ジェインの機嫌を損ねると面倒なんだよ)」
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『独歩さん!おかえりなさい!!』
「ジェイン!急に抱きつくな!危ないだろ」
『だって、大好きな独歩さんが帰ってきたんですよ?これが抱きつかずにいられますか!』
「お、おい!だから抱きつくな!ここはイギリスじゃないんだぞ!?」
『女の子が大好きな殿方にアピールするのは世界共通です!』
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『独歩さん、首痛い』
「どうして俺に言うんだ」
『だって独歩さんがそんなに大きいのが悪い。もう少ししゃがんで』
「こんな感じでいいか?」
『もうちょっと』
「ジェイン。これ以上は無理だ、ぞ」
『ふふふーん。チュッと独歩さんの唇奪っちゃいました』
「なっ!?今、何を」
『なんか女の子な反応ですね』
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『もういやだよ。誰か助けて、』
「ジェイン!?こんなとそろでこんなにずぶ濡れになって…寒くないか?」
『独歩さん…お願い。私のお願いを聞いてください』
「そんなの帰ってからいくらでも聞いてやるから、」
『今じゃないとダメなんです!!お願いです…私を殺して下さい』
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『お菓子くれないと悪戯しちゃいますよ、独歩さん!!まぁ、私としてはくれなくていいんですけどね!独歩さんに悪戯できれば私は満足です』
「ジェイン、朝からそのテンションはやめてくれ。頭に響く。これやるからあっちに行っててくれ」
『え!?お菓子!?これじゃ、悪戯できないじゃないですか…』
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『あ。鰹のたたきが安くなってる!独歩さん!独歩さん!』
「ジェイン、もう少し静かに呼べないのか」
『あの!独歩さんって鰹のたたき好きでしたよね?』
「あぁ」
『ですよね!わたし、アマゾンで買っておきますね』
「ジェイン、」
『はい?』
「無理してそんなとこまで買いに行かなくていいぞ?」
『へ?』
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「ジェインが本を読むなんて珍しいな」
『独歩さん!知り合いから本が送られてきたので読んでたんですよ』
「知り合い?」
『はい。エドガー・アラン・ポーって人なんですけどね。彼、とっても不気味な小説を書くんですよ』
「不気味?」
『はい。壁に埋められたネコとか』
「ジェインもういい。やめてくれ」
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『うーん。最近、肩と首の痛みがひどくなった気がする』
「ジェインさん、大丈夫ですか?古傷が痛むんですか?」
『へ、古傷?ち、違うよ敦くん!』
「それじゃあ、」
『たぶんね。至近距離で独歩さんを見過ぎてるのが原因なんだよ』
「は?」
『ずっと見上げてるから首と肩にきちゃったんだろうね』
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『敦くん?』
「ここは…」
『大丈夫?もうどこも痛くない?独歩さん!敦起きたよ』
「ジェインさん?」
『なに?やっぱりどこか痛むの?』
「どうしてそんなに顔が赤いんですか?」
『へ!?いや、そのそれは…』
「やっと気がついたか」
「国木田さん。眼鏡どうし、むぐぐ」
『あぁぁ敦くん!教えちゃダメ!』
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「あの…ジェインさんはどうして組合の方じゃなくて探偵社にいるんですか?」
『突然だねー。敦くん』
「ちょっと疑問に思ったので」
『そんなの決まってるよ』
「へ?」
『独歩さんがいたからだよ。そうじゃなきゃたぶん私はここにいなかったと思うよ』
「本当に国木田さんが好きなんですね」
『当たり前!』
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『独歩さん!眼鏡外した独歩さんも素敵です』
「…ジェイン」
『なんですか?』
「顔が近くないか?」
『近くないです!眼鏡がないからそう感じるんですよ』
「そろそろ離れてほしいのだが」
『えー』
「えー、じゃない」
『私と服を交換してくれたら離れてあげます』
「ジェインさん。それは無理がありますよ」
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『…(またあの人からの手紙か、)』
「ジェイン?」
『っ!?独歩さん、お帰りなさい!』
「何かあったのか?珍しく真剣な顔をしていたが」
『珍しく真剣な顔してたってひどいですよ独歩さん!私はいつでも真面目です!』
「真面目なら机の上のあの書類の山は何だ」
『あ。忘れてました』
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「ジェイン。中也との縁を綺麗さっぱり切ってくれないかな」
『別に構わないですけど…太宰さん。その、中也さんの写真とか持ってますか?』
「写真?」
『お相手の顔が分からからないと縁を間違ってきってしまう可能性があるので』
「えー。中也の写真なんて持ってるわけないよ」
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「ジェインさん。縁ってどんな風に見えるんですか?」
『突然どうしたの敦くん』
「なんだかちょっと気になって」
『うーん。そうだな…例えるなら街中にセキュリティセンサーが張り巡らされてる感じかな。たーまに突然目の前に縁が出現するとびっくりする』
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『お仕事いってきまーす!独歩さん!私が居ないからって泣いちゃダメですよ』
「分かったからさっさと行ってこい」
『はーい』
「…国木田さん。ジェインさんの今日の仕事って何ですか」
「珍しく縁切りだ」
「なるほど。だからジェインさんお気に入りのハサミを持って行ったんですね」
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『んん?これどういう状況?国木田さん、机の上でなにやってるんです?』
「げっ!?ジェイン、」
『げっ!?ってなんですか国木田さん。あと谷崎くんも何やって、わぁ!?何するんですか太宰さん!』
「ジェイン。しばらくこっちに居ようか?スコーンと紅茶あるよ」
『頂きますー!』
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『いやぁ、ちゃんと糸を繋げられてたみたいで良かった。久しぶりだったから見つけるの大変だった』
「ジェイン、お前まさか」
『ひぃっ!?独歩さん聞いてください!今回、私は糸を切ってなんていないですよ!結んだだけです!ね?太宰さん』
「うん。そうそう。本当だよ」
「お前達が言うと全く説得力がないのは気のせいか?」
『気のせい!気のせいですよ独歩さん!』
「ジェインは日頃の行いがあれ、だからねぇ」
『えー!?私より太宰さんの方が問題ありありだと思うんですけど?』
「だから!お前が達のそういうところだ!」
『「すみません」』
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「ジェインが静かなんて珍しい」
『…太宰さん、五月蝿い』
「そして、口が悪いのも珍しい。国木田くん絡みで何かあったのかな?」
『っ、…怒られました』
「ほぅ?」
『国木田さんが辛いなら、原因の縁を全部切るって言ったら怒られました』
「国木田くんならそりゃそうだ」
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「俺の眼鏡を知らないか?」
『もう!国木田さんはお茶目さんなんですから…はい。眼鏡はここにありますよ』
「あぁ、すまない。助かった」
『いえいえ!』
「…ジェインさん」
『何かな?敦くん』
「国木田さん頭に眼鏡乗っけたまま行っちゃいましたけどいいんですか?」
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「ジェインさんは組合のマーク・トウェインって人と知り合いなんですか?」
『知り合いと言えば知り合い?』
「え?」
『私が小さかった頃だったかな?初対面の時に「動物的な嫌悪を感じる」って言われて喧嘩になったのははっきり覚えてるんだよね』
「…ジェインさん、すごく恨んでます?」
『もちろん』
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縁を切るのは一瞬。普通ならこの鋏で切ればいいだけ。だけど、「ジェイン?」社長とマフィアの首領の縁の糸だけは絶対に切ってはいけない『っ、本当に役立たずで…ごめんなさい』これは私をあそこから連れ出してくれたあの人との約束だから、絶対にこの縁を切るわけにはいかない。
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