*140字SS集(twitter)
『あ、あの…ユゥくん』
「なに」
『まだですかね。なんだかそろそろ胃の中の物がリバースしそうなんだけど』
「あと少しだから我慢して」
『いやいや。我慢できないからね!?本当に私リバースしちゃうよ!?』
小さい頃からの癖でかぐやのお腹のあたりに腕を回してぎゅっとしちゃうユゥくん。

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「…遅い」
『えー。これでもユゥくんの為に車飛ばしてきたんだよ』
「明日から試験なんだっけ?」
『そうなんだよ。それなのにどこかの誰かさんにお迎え来いって呼び出されるし…単位落としたらどうしてくれるの』
「そう言って今まで落としたことないじゃん」
『そうなんだけど…今回こそはマズイかも?』

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「…満月か」
『あ、本当だ。綺麗…ふふ、』
「なに1人で笑ってんの。気持ち悪いな」
『小さい頃のユゥくんを思い出したら可愛くて…つい』
「最悪。まだ覚えてるとか」
『だって嬉しかったんだもん。「お月様に帰っちゃダメー!」ってユゥくんが抱きついて来てくれて』

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「…ねぇ、」
『ん?』
「俺以外の奴にもこんなことしてるわけ?」
『…へ?ふふ、まさか。ユゥくんだけだよ。こんなことするのは』
「ふーん。他の奴にやったら許さないから」
『大丈夫だよ。絶対にやらないから』
「どうだか」
『信用されてないなぁ』
ユゥくんをよしよしするかぐやを受信。

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『お鍋に手が、届かない…』
必死に爪先立ちをして手を伸ばしても掠りもしない。諦めかけていると後ろから誰かの手が伸びてきた。
「これでしょ?取りたかったの」
『あ、うん…ユゥくんありがとう』
渡されたお鍋を両手で受け取る。少し前までは私の方が身長高かったのに。
「何?」
『ううん。何でもない』

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「何ひとりで笑っての。気持ち悪いんだけど」
今日、出掛けた時に貰った名刺を眺めてにやにやしているとそんな御言葉を頂いた。気持ち悪いという言葉は聞かなかったことにする。
『えへへ。スカウトされたんだ』
見て見てと名刺をユゥくんに渡すと即座に破り捨てられた。
『えぇ!?』
「その人の目、大丈夫?」

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『あ、おかえり〜』
「…ただいま」
家に帰ると、風呂上りなのか下着姿のままタオルで髪を拭く彼女の姿。これが昔からの彼女の生活パターンである事は分かっているが心臓に悪い。
「ねぇ、」
『ん?』
「襲われたいわけ?」
『ユゥくんにお任せします』
そう言って笑う君はズルい。

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『だからね…バイバイ』
きっと今がその時だ。いつかユゥくんから離れなきゃいけない時が来ることは覚悟してた。覚悟してたのに、泣いちゃダメだって分かってるのに涙が止まらない。
『お、お願いユゥくん。手、離して』
「嫌だ。お前って馬鹿なの?泣くくらいなら最初から言わなきゃいいのに」
『だって、』

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「本当に1人で歩ける?」
『む。ユゥくん、馬鹿にしないで。もちろん歩けるに決まって…あれ?』
「…はぁ。どんだけ酒飲んでんの」
『違うもん。ちゃんと本気出せば歩けるもん』
「本気出せばってなんだよそれ。酔っ払いは大人しく運ばれて下さい」
『わっ!?ひとりで歩けるってば!』
「聞こえませーん」

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『えへへ。ユゥくんは何を飲んでるの?』
そう言って顔が紅い彼女が俺のグラスに手を伸ばそうとするものだから急いでグラスを遠ざける。誰だこいつに酒を飲ませたのは。
「ダーメ。酔っ払いにはこれ以上は飲ませられません」
『酔っ払ってないもん』
「酔っ払いは皆、そう言うの」
『ユゥくんの意地悪』

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冬。女の子は常にお洒落を取るか・暖かさを取るか究極の選択を迫られる。今日はユゥくんに会うからと、私はお洒落重視で服を選んだのだが、
「馬鹿なの?」
呆れた眼差しを頂いてしまった。
『寒そうに見えるかもしれないけど重ね着してるから大丈夫!』
「ふーん。その割には指先冷たいですけど?」
『えへへへ』

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