SEE YOU 4
“拝啓 風邪ひきメル様。

今日、家に帰ってきたらメルが玄関で倒れていてとても驚かされました。
僕の寿命がさらに縮みました。どう責任とってくれるんですか。
貴女は本当に僕を驚かすのが得意なようですね。
医者から風邪だと言われて安心しましたけど、はやく治してくださいね。
今回の手紙は風邪をひいて寝込んでいるメルの隣で書いています。

さっき、僕の手を取って「雪みたいに冷たいね」とふにゃりと笑うメルを見て可愛いなと思うと同時に、いつか君の隣にしらない男が立つのかと思うと胸が苦しくなります。
でも、これは僕がこれまでに犯してきた過ちに対する罰なんだろうなと思うんです。

たくさんの人の幸せを奪った僕だから。

メルからたくさんの幸せをもらって、きらきらと明るい世界を見せてもらって贅沢しすぎたのだと思います。

もし。

神様に願うことを許されるのなら、僕はメルの幸せを願いたいです。
きっとメルにとっての本当の幸せは、僕のいないところにあると思うから。

だから、

僕がいなくなったら、

僕とメルを繋ぐ、冷たい氷の鎖を消してほしいです。

メルが僕との思い出を全て忘れたとしても、僕が全て覚えていればいいです。

それだけで僕は満足です。

(だから、

神様今だけは、

僕がいなくなるまでは

目を瞑っていてください。

受けるべき罰はちゃんと受けるから)”


***

あのとき、レギュラスが薬を作るときに使っていた魔法薬学セットの隣で手紙を読む私。泣かないで、と書かれた手紙を読んでから泣かないようには頑張ってきたつもりだけど無理みたい。

『私はレギュラスの隣にいる時が1番幸せなのに、勝手に決めつけないでよ』

つぶやきは夕陽が差し込む部屋にそっと消えていく。
このとき私は、記憶の彼が泣きそうな顔で扉の向こうにいたことに気がつくはずもなかった。





(私と彼を繋ぐ鎖を、簡単に外したくないのです)

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曲:【氷鎖/ルルティア】
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