私が彼に告白した時、彼はとても苦しそうな顔をしていたのを覚えている。
結った髪の先を小さく震わせて、後悔するよと言った顔を忘れられる訳がなかった。

「後悔しただろ」

冠位時空神殿へ乗り込んだカルデアで、モニタから目を離したロマニはそう言って笑った。
なんでそんなことを言いながらもそんなに清々しく笑えるのか。

「してないよ。後悔なんて」

ロマニもしてないんでしょう?
そう続けたら今度はロマニは泣きそうに笑った。
それは告白をした時よりも幸せそうで、彼との別れを感じさせられる笑顔だった。

「それは良かった。本当に」
「愛してる。愛してるよ、ロマニ……」
「うん、僕もだよ。愛してる、名前」

抱擁もしない、キスもしない。手をただ固く握りしめる。
行くなとも言わない。言える訳がない。
彼はきっとこの時のために一生懸命に人生を歩んできたのだから。
それを私が否定できないし、するつもりもない。

「じゃあね、ロマニ」
「元気で、名前。」

新たな旅路へ彼は居ないのだろう。
しかし彼はきっとそれで良いと思っている。
私も、彼が決めたのならと。
崩壊の始まる冠位時空神殿ソロモン
彼の名を冠したこの空間は、彼の消滅と共に消える。
それでいいのだろう。

ああ、さようならロマニ・アーキマン


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