僕らの大都会闘争01
この街は広い。
なのに何故この三人は自分に構ってくるのだろう。
「よう、田舎者」
「……だから俺はフェーナだって」
「はいはい、田舎者ね」
嫌みったらしく繰り返すアングルにフェーナは苦い顔をする。
隣に住む少年、アングル。そしてその隣には二人の彼の友人がいた。
「……」
「おっす」
無言だった方がドラクロワ、軽快に挨拶してきたのがクールベ。そこにアングルを加えた三人がのミアレシティに引っ越してきてからできた初めての友達であった。
越してきた隣の家に住む、ヒャッコクシティ出身の自分を『田舎者』と称するアングルはどう思っているのかは知らないが、彼を経由して知り合ったでドラクロワとクールベは割と友好的だ。だからきっと友達といいうことでいいのだろう。
「早速だが田舎者、カフェに行くぞ」
「また?」
「今日こそはカルネ様に会うんだ!もたもたすんな来い」
アングルはカロスが誇る大女優、カルネの大ファンである。
「そんなん言ってテレビで見れんじゃん……」
「ばっか!実物を見てこそだろ!」
「そうなの?」
思わずクールベに話を振ると、彼は苦笑した。
「まあ、大ファンってそういうもんだよ」
そうなのか。……でもやはりカルネがよく現れるカフェという他のカフェを回って彼女を探すのはやはり行きすぎている気がする。というよりミアレシティでのカルネの出没情報はよく聞くのだが何故アングルは未だに会えていないのだろう。出会い運でも悪いのだろうか。 「よし行くぞ!田舎者!」
そんなフェーナを知ってか知らずか、アングルは歩き出した。ドラクロワが続く。
「……」
「そう嫌そうな顔するなよ」
うんざりした顔のフェーナの肩をクールベは叩いた。
「アングルなりにお前のこと気に入ってるのさ」
「何処が?」
「まあ……長らく三人でだけつるんでたからさ。久しぶりに連れまわせるのが増えて嬉しいんだろ」
「アングルって友達いないの……?」
「ああ」
即答かよ。クールベもなんだかんだでおかしな奴である。
「行こうぜ」
「……うん」
流されてる自分もどっこいどっこいなのだろうか。
そんな訳で、それなりに充実した日々を送っている四人である。
彼らは気づかない。自分達がそれなりに大きな事件に巻き込まれることを。
【140206】