▼ E un pranzo in un caffe
ヴァリアーからの仕事もなく、ファミリーの動きもない今、俺は暇を持て余していた。
「あ゛ー…。暇。」
俺の読みではファミリーのひとりを消されたファミリーがそろそろ動きを見せると思っていたのだけど、どうもその動きが見られない。
あれは消されてもなんとも思われないような人材だったのか…もしくは、取引相手でもある組織の連中に殺されても仕方がない、と思われていたかのどちらかだ。
しかしそれでも不自然だと思う。
結局その取引は俺のせいで破談しているし、連絡が入ってもおかしくはない。
相手の組織が予想よりも大きいのか、もしくは…ボンゴレが動いているとバレているか。
ボンゴレが動いているとバレているのであれば、動きが見られないのにも納得出来る。
ボンゴレ相手に丸腰で挑むばかなど、この世には…マフィア界には存在しないだろう。
したとしても、それは相当の大馬鹿野郎だ。
何がどうなっているのかは知らないが、まあなんにせよこちらが不利になることはない。
それだけ実力の差があるから、なのだが。
「………うわーお。」
部下に敵対ファミリーのことを任せ、気分転換ついでで何気なく散歩をしていると、無意識のうちにポアロへと足を運んでしまっていた。
そう、ポアロとはあの掴めない安室透がアルバイターとして居る喫茶店、なのである。
一瞬は気が引けたが、安室のサンドウィッチは格別だったことを思い出す。
ついでに小腹も空いていたし、サンドウィッチを食べて帰るのも悪くはない、と思って店を訪れると、そこに居るのは女の店員だけだった。
「いらっしゃいませ。おひとりですか?」
「あー…はい。あ、喫煙席で。」
丁寧に案内され、席に着く。
店内の様子を見る限り、今日、安室はこの店を休んでいるようだった。
これじゃあサンドウィッチも期待出来ないな、と思いつつメニューを捲る。
…そう言えば、あの"沖矢昴"も"安室透"も一般人にしては不思議な空気だったな。
俺の直感では"一般人"であることに間違いはない…のだが、どうもただ普通の、どこにでも居そうな"一般人"ではなさそうな気配だった。
綱吉から訊いた話し、今この日本という国には日本警察の他にもFBIやCIAが居るらしい。
そうなるとそこらへんも見る対象にはなるのだが、如何せん証拠もなければ下手を打つと面倒なことにもなる。
「ご注文はお決まりになられましたか?」
「んー、じゃ、あんたが得意なので良いよ。大丈夫。高くても金ならあるし、好きなの作ってよ。」
「え?あ、はい。」
メニューを見て考えるのを止めていた俺に、注文を訊くかわいらしい声がした。
取り敢えずまた考えるのも面倒だったので、取り敢えず彼女に任せることにする。
話しは戻るが、一度はあのふたりを徹底的に調べるべきなのかもしれない。
もしファミリーの人間だったら殺す他なくなるし、一般人だった場合は知らぬ存ぜぬを通して深く関わらなければ良いことなのだから。
俺は骸みたいに、あんな居心地の悪い場所には絶対に閉じこもりたくないんでね。
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