それはドラマ放送終了後の楽屋でのこと。

「ふっふぅ〜!!」

「ふぅ〜!」

「キザ潤きたー!」

「きたー!」

「いえー!」

「ちょっと待て、お前ら。」

「奥さん、聞きました? 夜が明けないように時計の針は止めようかですって。」

「きゃー! 止めて止めて!! こんなの松本さんにしか言えないわよね。」

「おい、気持ちの悪い小芝居やめなさい。笑」

「だって松潤がキザ潤だから。」

「キザ潤だから。」

「だーかーらー、それやめろって!」

「ふふふ。でも、今回の潤くんは攻めてたね。」

「あの台詞って台本通りなの?」

「ほとんど台本通りだよ。」

「……夜が明けないように時計の針は止めようは、潤くんのオリジナル。」

「ちょっ! あい、言うなよ!!」

「……さすが松潤だ。オリジナルであの台詞が出てくるなんて。」

「潤くんの台詞聞いてね、ドラマのタイトルが変わったから。」

「それ、すごいね。」

「監督大絶賛だから!!」

 凄い勢いで俺のことを暴露するあい。勘弁してくれ。恥ずかしさが最高潮に達した俺がとった行動。

「いい加減黙らないと、この口塞ぐよ?」

 左手であいを壁に縫い付け、右手で顎を持ち上げる。唇がほとんど触れそうな距離まで追い詰め、宣言する。

「っ!!」

 真っ赤に染まった君をいつまでも見ていたい。そう時計の針なんて止めてしまって。

 その一瞬とも無限とも思える時を、俺は胸に刻みつけた。

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