それはドラマ放送終了後の楽屋でのこと。
「くぅー、このヒロイン可愛すぎるでしょ! カレンダーめくるときにおまじないしてるんだよ!!」
「おまじないって相葉さん、小学生じゃないんだから。笑」
「みんなやったでしょ?」
「新しい消しゴムに好きな人の名前を書いて、その消しゴムを使い切るまで誰にも知られないように使い切ると、両思いになるってやつ!」
「そんなんあった?」
「あったよー。消しゴムのカバーがどんどん小さくなるから、最後の方はドキドキするんだよね。」
「やっぱりやったよね。あいなら分かってくれると思った。」
「盛り上がってるところ悪いけど、今回のはおまじないじゃなくて願掛けじゃない?」
「それだよ、それ! さすが翔ちゃん。おまじないは無いよなと思ってたんだよ。」
「おい、俺が的外れみたいな言い方してー!」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。」
「最後は智くんの包容力が出た感じだよね。」
「リーダーってさ、力一杯抱きしめるより、ふんわりと包み込むってイメージだ。って俺何言ってんだ。笑」
「包み込まれるところ、想像しちゃった? 笑」
「したした。ってんなことねぇわ。笑」
「お望みなら力一杯抱きしめるけど?」
「じゃあ、次回に期待ってこと?」
「あいがいいならね。」
「相手はあい指名なんだ。笑」
「当然!」
俺の返事に笑いが起きる。笑ってるけど、みんなだってそう思ってるの、知ってるんだよ。
「でも、智くんにふんわり抱きしめられるの、安心するから好きだなぁ。」
ポツリと呟いた君が愛しくて、後ろから腕を回して優しく包み込む。
「じゃあ、今日はずっとこうしてよっか。夜が明けても。」
驚いたように振り向いた君。でも目が合うと柔らかく微笑んでくれるから。
夜が明けても、夜になってもこうしていたい。
そう願って、抱きしめる腕の力を少し強めた。
prev /
next