それはドラマ放送終了後の楽屋でのこと。

「翔くん、やっとロケ来たね。」

「そうなんだよ、今までずっと家の中だったからさ。」

「でも、家でのロケ先でもやることは変わんないね。笑」

「チューでしょ、チュー。」

「今回はそれで済まないけどね。いや、今回もか。」

「いや、何か、もう、ホントに……すみません。で、でも露天風呂付きの部屋、凄い豪華だったよ!!」

「ふふ。話題逸らそうと必死だね。笑」

「仕方ないから逸らされてあげるか。笑」

「俺、部屋に露天風呂があるところなんて泊ったことない。」

「俺も無い。翔ちゃん、今度みんなで一緒に行けるように計画立ててよ。」

「俺が計画立てると分刻みになるよ? 笑」

「じゃあ、今回みたいに現地集合は?」

「えー、みんなで行くのが楽しいんじゃん!」

「俺は翔くんの計画に従う。」

「お、松潤が素直だ。」

「だってあいと露天風呂入りたいもん。」

 その言葉に俺たちは一斉に松潤の方を見る。そして口々に、「俺も翔ちゃんの計画で良い!」「よろしくお願いしますっ!」など、勝手なことを言い出した。「私は一人で入るんだから!!」と大声で主張しているあいを後ろから捕らえる。そして耳元に唇を寄せて囁いた。

「俺と一緒に入ろ。真っ赤に染めてあげるよ。」

 俺の一言で見事に赤く染まったあい。その匂い立つような妖艶さに思わず息を呑む。心臓から送られた血液が、体中を駆け巡るのが分かった。


 もしかすると、紅葉よりも赤く染められたのは、俺だったのかもしれない。

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