こ ね た

2018/03/30 21:35

見えちゃう女の子と椎名くん(地獄堂)
臆病で自分に自信のない女の子が3人悪に救われて、それからいろんな人と出会って恋もして沢山成長する話

怖いものが視えちゃう女の子
てつしたちと同じ小学校に通う1学年上の六年生。幼い頃に高熱で生死をさまよってから霊ではなく、人の『ホントの気持ち』が視えてしまうようになってしまった。喜んでいる人はキラキラしていたり、怒っている人はどす黒い赤色の煙が出ていたり、悲しんでいる人から泥があふれ出ていたりと人によって『本当の気持ち』の形はちがうが、よくない感情をみてしまうと女の子本人も引きずられて精神にダメージを受けてしまうので、なるべく人の顔を見ないように人と関わらないようにしていた。
結果クラスでも孤立してしまい、心無いクラスメイトからからかわれたりしてしまう。自分に自信がない。

椎名裕介
女の子の事は最初暗い子だな、ぐらいにしか思ってなかったけど、三人悪で女の子を怪異から救った後の笑った顔を見たとき、心臓がドキドキして顔が赤くなって、よくわからない感情が芽生えた。
多分このまま成長するとほのかにヤンデレになりそう…


以下三人悪と仲良くなった時の会話

「『ホントの気持ち』?」
「うん。私ね、その人の感情っていうか、本体はどんな気持ちでいるのかとか、そういうのが人の体から出てくるのが視えるの。
例えば、私の担任の西田先生はいつも怒ってるでしょ。でも本当はいつも疲れていて、灰色の煙が肩にずっと張り付いてるし、駅前の交番のお巡りさんはいつも怒ってるけど、本当はすごくいい人で、いつも体からキラキラしたものを出してるの」
「人体から発する氣を可視できるってことか」
「…き?…か、し?」
「椎名、俺たちや先輩にもわかるように言ってくれよ」
「オーラとか、命のエネルギーを見ることができるってことだよ」
「ん。そうかも。でも人によって出ているものって違うのよ。光だったり、ドロドロした液体だったり、煙だったり。私、それをみると本当はその人がどういう気持ちでいるのかわかっちゃうの。それが…それがとっても嫌なのよ」
「えーなんで!? みえたら楽しそうなのに!カーチャンの機嫌とか一目でわかるじゃん!」
「……」
「楽しくなかったのか?」
「うん。知りたくなかったことまで、知っちゃうことがあったから」
「そっか」
「俺たちはどんな『ホントの気持ち』が出てるんだ?」
「てつしくんたちの?」
「あ、俺も気になる!ねえねえどう!?」
「あ…あ…」

つづく
Category : その他
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