『廃屋』

森の中の廃屋で木霊のこだまをきく
もう人間やめたい
私の絶望だった
その声を誰も知らない
孤独に生きる私はまだ生かされていて
運命に翻弄されている

木々のふれあう調べが聞こえる
守り合うってこんな感じだなと思っていたら
熱いものがこみあげてきてやはり泣いた

人の在り方を、大自然に学ぶ
ただ黙ってそよ風のようにいればいい
そして年輪を重ねた大木のように
どっしり構えていればいい

廃屋にもはや孤独などいらない
朽ち果てそうでも、そこに在るのだ

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