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「ねぇ、どうするのよ〜」


『う、ん…』


教室に戻ると、○○ちゃんと織本さんが話していた。何故か入りづらく、ドアの前に立ち尽くす。


「○○って、小学生のころ太一さんのこと好きだったんでしょ?」


『そう、だけど』


「良かったじゃない!中学生になって付き合えるようになるのよ、そろそろ彼氏欲しいじゃな〜い」


『そう、だね…ちょっと、考えてみる』


「どうせ答えはOKだと、あたしは思うけどね〜」


○○ちゃんが苦笑いするような声が聞こえた。

カバンを持って教室から出てくる○○ちゃんたちと入れ違いになるように教室へと入った。


『あ、タケルくん…バイバイ』


「…うん、ばいばい」


「………あっ、」


『どうしたの?』


「あああ、いや!なんでもな〜い、高石くん、バイバイ!」


そういえば、織本さんには言っていたっけ。太一さんは僕を応援してくれている、なんて…。


僕はどうすれば、○○ちゃんを繋ぎとめられるのだろう。







「太一さんが、ですか…」


「はい…」


どうしようもない気持ちを吐き出せたのは、いつも一歩引いたところでみんなを見守っている光子郎さんだからだ。


「○○さんの…タケルくんへの気持ちを気づかせるため、だと思います。が、ちょっと…違う気も」


「そうなんですよね…何か宣戦布告されたような感じでした…」


「でも…あの太一さんが、何て言うか…略奪、みたいなことは、ないと…。たぶん、何か考えがあってのことだと思いますよ」


僕だって、そう思いたいんだ。
でも…心と頭が一致しない。

○○ちゃんは何があっても僕のもの、だけど。太一さんに敵うかは…正直、難しく思う。


○○ちゃんがいずれの答えを出すにせよ、その前に、どうにかしなきゃ―。


∞2016/02/29
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