暗号解読中
今日も同じように、変わらぬ学校生活が終わる。
そういえば俺の恋も全く進歩しないな…と、隣の席を見る。机の中の教科書をカバンの中にいれる思い人、○○。小学校から一緒で、デジタルワールドへ行った仲間でもある。
じっと見ていたからなのか、気づいたらしい○○がこちらを見てニコっと笑う。この瞬間がとても幸せだ。
今日は思い切って―
「なあ、○○はこれから用とかあるのか?」
『んー…無いけど』
「じゃあ俺の家でテスト勉強しないか?」
『いいの?いくいく!』
思い切って家へ誘ってみた。OKだなんて…嬉しすぎる!!!
『じゃあ、4時くらいに太一の家行くね』
「おう」
そして、いつもと同じように空と教室を出る。俺も支度をして教室を出る。
○○と一緒に勉強か…何が苦手だったっけ?数学とか…俺も苦手だし、ダメじゃん!!!
そんなことを色々と考えていたらもう家に着いてしまった。
「部屋汚ねぇ」
散乱した漫画に服。足の踏み場はほぼ無し。母さんは出かけているし、ヒカリは…もう帰ってくるか。こういう場合は自分で掃除しなきゃだよなあ。漫画を棚へ。服を洗濯機へ。
「良し!」
これで完璧!○○と2人きりの空間にピッタリな…ん?な?
そっ、そういえば2人きりなんだよな、大丈夫か俺…緊張でどうなるか―悶々と考えていたら
「わぁ、お兄ちゃん部屋片付けたんだー!」
ヒカリの声がした。いつのまに帰ってきたんだ…。
「何かあった?」
「何でだよ」
「滅多に片付けないのに」
「まっ、まあ○○がくるから…少しは」
「○○さん来るんだ!私も一緒にいて良い?」
「ダメだ。どうせこっちの勉強分からないだろ」
「えー」
〈 ピンポーン 〉
おっ、来たきた!
玄関へ走りドアを開ける…と、○○のほかに、空と…ヤマト。
何で?!
「何で2人いるんだよ…」
『あっ、ダメ…だった?』
「いやいやいや、ダメ、じゃないけど…」
「ふふっ、私が○○と太一を2人きりにするとでも思った?」
「だよなぁ、バンドの練習なくて良かったぜ」
心なしか、2人が怖い。まさか、俺が変なことをするとでも思ったのか?ないないない!!!
「○○さーん!」
『ヒカリちゃーん!』
「私もテストが近いんですよ、色々教えてください!」
『うん!さぁーやるぞー!』
「あぁ…」
チャンスを掴み損ねた。が!俺はまだ諦めねぇ!大きな壁(おもに空とヤマト)がいようとも…うん、できる!俺は男だ!!!
気持ちを伝えるチャンスは、まだまだこれから先に…
暗 号 解 読 中
(なあ、…○○)
(ん?)
(○○、ここ分かる?)
(あっ、太一また後でね)
(空…)
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