ボク以外の人間に尻尾を振る彼女が腹立たしい!

腹立たしい。


最近そんな感情がボクを支配する。


ゲームで負けたときや功さんに歯が立たなかったとき、日比野カフカが無傷だったときなどボクは腹立たしく感じる。


しかも最近はさらにこれら以上に腹立たしくボクの心をかき乱す厄介な人間が存在して──


「あ!亜白隊ちょっぉあっ!?」

またこの女は!!このボク様がキミの隣にいるというのに何故亜白のところに行こうとする!?
 

ここは月に一度の報告会。


隊長副隊長クラスが集まるこの出席する必要があるのか不明な会議にボクはわざわざ出向いてやった。


本来なら長谷川が来るはずだったのだか昨日の怪獣討伐で怪我をしてしまい今日は大事をとってあの長谷川が休みとなった。


もう一度言おう、あの長谷川が。


そんな長谷川が休みのため「じゃあボクも」と休もうとしたが彼女が「長谷川さんに鳴海隊長と会議に出席するように、って言われました!」と元気よく現れてしまい。


こんな会議に出席したくなかったからどうにかサボろうとしたが隊員たちにあれよこれよと出席させられてしまった。

まぁ、彼女と出席するなら……と一瞬だけ思ってしまったボクもいけなかった。だが思った。やはり会議なんて出席するもんじゃない!!


「何するんですか!鳴海隊長!」
「フン!」
「いや、フン!じゃなくて!!」


初っ端から亜白のところに向かおうとしたから止めたまでだ。
ボクは何も間違っちゃいない。


「亜白隊長にご挨拶したいんですけど!」

知らん!

口を開けば「亜白隊長がー」「亜白隊長にー」とか何とか言う彼女の首根っこを掴んだまま隣の席に座らせる。

何故亜白に挨拶をしなければならないのだ、意味が分からない。

「全女子の憧れの的ですよ!!」と以前言っていたが女の気持ちなんかボクが知るか!!


そもそもキミは今は第一部隊の隊員なんだから第三部隊に媚を売る必要ないだろ!!
本当にイライラする!


第一部隊はエリート中のエリートが集まる部隊だというのに何故亜白?どう考えたってボク様の方がかっこいいだろ。

そう思うのに彼女は亜白のことをキラキラした瞳で見つめている。


……癪に障る。そんな瞳、一度もボクに向けたことがないくせに。
 
彼女の頬を掴みボクの方に向けさせる。


「にゃ、にゃひしゅるんてしゃか?」
「何を言っているのか分からないな」
「ほの手かしゃはなんれしゅ!!」
「それは日本語か?」


そう言うとムキー!!と彼女は暴れ始めてボクの手を振り解く。


「いい加減にしてくださいよ!鳴海隊長!」


あぁ、いい顔だ。一生懸命ボクに吠える彼女はさながら小型犬。キャンキャンと構ってほしいというように吠えるからボクの腹立たしい気持ちは散り散りにな

「どないしたん?──ちゃん?」

なるはずだったが再燃した。しかも先ほどよりも激しく気持ちが燃え上がる。

「おかっぱァッ!!彼女に話しかけるな!」

しかも彼女のことを親しげに下の名前で呼ぶな!


「元々彼女うちの部隊で僕の部下やったんですけど?」


『僕の』部下ァ!?はぁっ!?

「しかもそれをあんたが勝手に引っこ抜いたんやろ」
「過去の話なんか知らん!それに『僕の』って何だ。それを言うなら今は『ボクの』部下だが?」
「はは、鳴海隊長…………嫉妬する男って醜いなぁ」
「はぁ!!??」

嫉妬!?何だ嫉妬とは!?ボクの部下をどう扱おうとボクの勝手だろう!!

「保科副隊長お久しぶりで」
「キミもキミでコイツに話しかけるな!」

あぁ、彼女のせいで落ち着かない!!全然思い通りにならない!彼女は亜白を見ていたようにおかっぱのことも瞳をキラキラさせて見つめている!ボクにはたまに顔を赤らめて気まずそうに目を逸らすくせに!!あー!クソっ!!だからこんなところに来たくなかったんだ!!


何故彼女はボクの心をかき乱すのか!!この存在が至極何より、腹立たしい!!

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