八月賛歌


音もなく杏仁豆腐食べ終わり夏ほつほつとよこたわる星


クーラーのない部屋の匂いいとおしく鼻の頭を何度もこする


頼まれたわけじゃないけど液晶のテッポウウオに名前をつける


変人とあやしまれてもかまわない空の高さに見とれてしまう


ベランダで歯を磨くのは気持ちいい というかすごく自然な気がする


粉雪が地面に溶けてゆくように部屋の温度にとろけるチーズ


夕映えがきれいな日には沖合に流れていった浮き輪を思う



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