おはようございます。
うん、いい朝だ。いつもの朝。おいしい朝ごはんの匂い。今日の朝ごはんは何だろう?
「……あ、その前…………おふろ……」
むくりと起き上がれば白濁に汚れたわが身……相変わらず鬼さん容赦ないよね。うん、ちょっと喉痛いんだけど……
下からも上からもだから始末大変なんだよね。初音が起きる前には身支度を済ませなければ……うーだるい……ひどい
朝ごはんの匂いがするってことは誰かおきてる。自分でつくることがほとんどだけど、こう疲れたときってさ、誰かの手料理食べたくなるじゃん。作るのは少し面倒だよね。最悪パンをブンってしようそうしよう。
真白さんかなぁ……それならおかずわけてくれないかなぁ……
卵焼きがいい。ソーセージとかハムとかついていたらなおよい。
一応、名誉にかかわりそうなんでいっとくけど!!唐揚げしか作れないって事ないんだからね!!ちゃんとほかの料理も作れるんだからね!!
……つくれるんだからね……
これ以上の言葉を連ねるのはよくない。なんとなくよくない。わかってるよくないってことを感じ取れる、そう、そういうのを感じ取れるボク。かっこいいボク。
ごぷっ……っと膣内からあふれてくる白濁を掻き出す作業にも慣れた。そう、最初のころは……泣いて泣いて泣いて、目が痛くなることの多かったこと……
思い出に浸っている場合ではない。そうだ、急がなければ初音が起きてしまう。あの子の身支度が一番時間がかかるんだ。
なにがどうなってそんなことを思っているのか、最近は自分をヴァンパイアだと名乗るようになっている。ワーバットだよ。どんなに頑張ってもワーバットだっていってるんだけど聞いてくれない。……まぁ、それでご機嫌にしてるならいい。いい……と思う。
「母上、今日も耀かしき光が漆黒を焼き尽くす。我らの愛おしき漆黒を……まこと忌々しきことだな」
「おはよう、初音」
いつごろからだろうこの子の言葉がこんなに難解なものになったのは……どうやらこれが「おはようございます」らしい。曇り空の日はまた違うことを口にしているから……この子は頭がいいのかもしれない。しれないけど……
「今日の衣は漆黒の中に煌めく白銀を所望するぞ!!」
「えーっと……白銀ってことは、こっちのワンピでいいのかな?」
「否!!」
「……こっち?」
「否!!」
「…………こっち?」
「……うむ…………そちらもよいな。さすが母上。我に似合う衣を把握している」
服を選ぶのに一苦労する。
黒を基準にしている服を着ることがほとんどだからいいんだが……ほかの装飾やらを言葉から察さないといけないのだが……いかんせん難しい。たまに当てることができるのだが……外すとはっきりと否定される。
次は、その髪型だ。紫色の伸びた髪を立てロールにセットしなくてはいけない。
ボク、このせいで早起きすることになっている。
ボクはそのままだから気にしなくていいんだけど……初音はそうはいかない。
この髪型がうまく決まらなければ外に出て行かなくなる。不機嫌になる。
何でこんなにわがままになった。
「……こんな感じでどう?」
「うむ……少しバランスが……んー」
「初音はかわいいよ」
「我が愛らしさは当然のこと。それをより輝かせるためには一片の翳りも許されないのだ」
もう誰か髪結いしてくれ。急募髪結い師。
とりあえず気に入る仕上がりにまで持っていくことができたのは、たっぷりと時間が過ぎたころ。
あぁ、朝ごはんは作らないといけないのかな……
初音と手をつないで台所に向かう道すがら考えるのは朝食のメニュー。何が食べたいとあれこれと相談しながら歩いていると、廊下の向こうから歩いてくるのは…………真白さん?あれ?もうご飯食べたんじゃないのかな?
「おはようございますー真白さんもご飯です?」
「今日も元気そうですね。紫音さん。えぇ、一緒に作りましょう」
「やった。真白さんの卵焼きすきー」
「母上の卵焼きは時にダークマターになるからの」
それは余計な一言だよね。
うん、ほら、真白さん笑ってるよ……
いいじゃん、卵焼きがたまたま焦げただけなんだ。少し火力が強すぎたんだ。砂糖を入れ過ぎたから焦げやすかったことを計算に入れ忘れたんだ。分量を……分量を間違えてなければ、火加減を間違えなければ完璧な料理ができるんだ。うん、そう完璧なレシピがあればちゃんとつくれるんだからね。
「紫音さん。言葉、漏れてますよ」
「う……今日は真白さんの朝ごはん食べたいですー」
真白さんの卵焼きとてもおいしかったです。
……そういえば、朝一番のあのいいにおいは誰のだっただろう?
すごく好みのおいしそうな匂い。一人分のお茶碗が使用済みになっていた。あれは、誰が使ったんだろう?
……まぁ、孕み奴隷のだれかなんだろうな。把握してないだけでかなりの人数いるよね。
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とある弓士のお話