変わらないふたり
一緒に寝た。一緒に朝食をとった。一緒に笑いあった。それまでの全てが今戻ってきた。

「名前、ベーコンエッグにはケチャップだろう?」
「え、俺はグルメミルだよ」
トムは魔法でケチャップを出すと自分と名前のベーコンエッグに問答無用でかけた。それを見た名前は魔法でグルメミルを取り出し、二人のベーコンエッグのケチャップの上からかけた。トムは顔を歪めたが、黙ってそれを食べた。
「しょっぱいな」
「貴様がグルメミルなんぞかけるからだ」
「先にやったのはトムだろう?」
「その名で呼ぶな!」
トムは癇癪を起こし、テーブルを叩く。名前は食事が飛び散らないよう、トムから朝食を遠ざけた。
「騒がしい朝食はいつ以来だ?」
「トムが消える前」
「確かに以前はこうだったな」
トムは静かになった。
「俺様のいない間、何をしていた?」
「ナギニに餌やったりかな」
「そうか」
浮いていた朝食はトムの手元に戻って、トムは食事を再開した。
「俺様の言うことをちゃんと守っていたようだな」
「だって隠れてろって言うから」
「ああ、そうだ」
トムはポッターの家に名前を連れて行かなかった。だからトムが死んだと言う噂も、後から知ったのだ。
「今度は俺も連れてってよね」
「さあな」
トムは曖昧な答えのまま朝食を終えた。名前はトムの答えに納得はできなかったが納得せざるを得なかった。
「ベラトリックスもアズカバン行きになっちゃうし……誰もいないなんて結構寂しいよ」
「貴様にそんな感情があったとはな」
トムはふっと鼻で笑った。
「誰も居ないし、君の居場所も探せないし。空白の時を過ごした気分だ」
名前はテーブルの上を片付けると、椅子に座ったままのトムに抱きついた。
「もう居なくならないでよ」
「俺様を誰だと思っている?」
トムは微笑むと名前の背中に手を回した。
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