きみがとなりにいる
カーテンの隙間から刺す朝日で目覚めた。お互い裸で抱き合って寝ていた。トムはまだ起きないらしくぐっすりとよく寝ている。思えば彼がこんなによく寝ているのは稀だった。名前はそっとベッドから抜け出した。ナカには昨日出したものがまだ入ったままで不愉快だった。昨日はあんなにきもちよかったものが今日はこれだ。名前は小さく苦笑した。
床に落ちていた服を取りバスルームに向かう。さっさとシャワーを浴びてナカに入ったものを出してしまおうと思っていると、バスルームの扉が開いた。
「トム?」
「勝手にいくな」
彼は寝ぼけ眼で背後から名前に抱きつく。シャワーで温まった体はトムの体温によってひんやりとした。
「シャワー浴びる?」
「ああ」
その冷たい体ではあまりにも寒いだろうと、位置を交換した。トムはそのままシャワーを浴びる。名前は浴槽の縁に座り、トムの背中を眺めていた。
夢のようだと名前は思った。今までどこかにいっていたもしくは死んだかもしれなかったあの人が、今自分の隣にいるのだから。名前はトムの感触を忘れたくなくて、その背中にそっと手を伸ばした。トムは触られると思ってなかったらしくぴくっと肩を上げる。
「どうした?」
「いま君はここにいるんだなと思って」
「当たり前だろう」
トムは振り向いた。
「まったく貴様は不安症のようだな」
そして優しく口付ける。トムは笑っていた。
「二度とあんな思いはしたくないからね」
名前は魔法で自分の体をバスタオルで包んだ。
「俺様は死なない」
「うん、信じるよ」
そしてまた口付けた。
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