はじめまして
中学の入学式より俄然レベルが違かった。何が違うのかと言われたら、なんか、凄い編入生がすごいこと言ってた。赤い髪の男の子は幸平創真と言うらしい。
 入学式が終わって、新しくなった校舎に何組だろう〜と心を弾ませながら歩いていると前方にあの編入生を見つけた。あ、ユキヒラソウマ。声をかけようかと思ったら彼は曲がって手前の教室に入っていくのが見えた。どうやら同じクラスらしい、きっと話す機会はいつでもあるだろう。
 後に続いて私も教室に入ると、見たことのある女の子を見つけた。
 「あ、恵ちゃん!」
 「名前ちゃん!」
 そうそう、同じ極星寮の田所恵ちゃん。相当のあがり症で、いつも本番で失敗しちゃう子だ。
 「名前ちゃんと一緒で安心したさ〜」
 そしてたまに出る方言が可愛い。
 「うん!1年間よろしくね〜」
 「おー田所、友達か?」
 「わわわわ、えっと、えっ!?」
 「あ、ユキヒラソウマくん、恵ちゃんの隣なんだ〜、私は四宮名前!生粋のフランス人だよ」
 「へぇ〜、この学校ほんと色んなとこから来てるんだな〜、よろしくな四宮!」
 「うん!名前でいいよ、ファミリーネームは呼ばれなれてないんだ」
 「おう、よろしくな名前!」
 (名前ちゃん、編入生と仲良くなってるべ〜!?)
 幸平創真くんは、あの入学式のピリピリとした感じと違って意外と話しやすい人だった。
 「それにしても名前ってほんと日本語うまいな〜、俺フランス人に会うの初めて」
 「そうなの?でもここの学校に留学しに来た子はみんな日本語うまいよ!」
 「へ〜、会ってみてーな」
 「うんうん、色んなこと知れていい刺激になるよ」
 「そっか!じゃあ名前もフレンチのこと教えてくれよな」
 「モチロン!創真くんも日本の大衆食堂のこと教えてね」
 「おうよ!」
 楽しく会話を弾ませていると、オロオロと様子を伺ってる恵ちゃん。大丈夫だよとそっと背中をさすってみるとほっとしたのか、肩の力が抜けたようだった。
 「それにしても……エリート校だって聞いたけど、お前みたいなやつもいるんだな〜」
 「うわぁああん」
 幸平創真くんは、それでもなお軽々しく恵ちゃんの地雷を踏んで行くのだった。
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