最近わたしはどうしようもなく悩んでいる
わたしなんかがアレルさまの旅に付いていってもいいのか、と
足手まといになっていないのか
…このままわたしが付いていって魔王を…バラモスを倒せるのか
そんなこと考えたってどうしようもないのに、強くなるしかないのに、頭からこの考えが消えることはなく不安はどんどん募っていく
そして悩みに悩んだ末わたしはアレルさまにこの話を切り出した
話す間アレルさまは黙って話を聞いてくれていた

「そんな悲しいことを言わないでくれ…」

今までに見たことのないような悲しい表情をしたアレルさまの声は震えていた
そして暖かい何かに包まれる
気がつくとわたしはアレルさまに抱きしめられていた

「っアレルさま……」

「俺はミヅキと一緒にいたい
この先、もっと危険な旅になるだろうけど…けどミヅキだけは、ミヅキだけは傍にいてほしいんだ」

「………」

知らなかったアレルさまがこんなにわたしのことを考えていてくれていただなんて
アレルさまの気持ちに胸が熱くなった
…でもだからこそ迷惑はかけたくないという気持ちが強くなった

「っわたしも旅を続けたいです…
でもアレルさまや、みんなの足手まといにはなりたくない、からっ……」

言い終えた瞬間、こらえていた涙が溢れだした
止まってよ…わたしこれ以上面倒くさい女になんてなりたくない

「そんなことない!俺たちはミヅキにとても助けられている
だけどっ…ミヅキが不安なら一緒にもっと強くなろう
それでまた不安になったら…俺がまたこうして抱きしめるから」

だからパーティーから抜けるなんて言わないでくれ…そう言うアレルさまもまた泣いてしまいそうだった

「アレルさまっ…」

アレルさまの気持ちが嬉しくてわたしは彼の胸でまた泣いた
本当に辛いのはアレルさまのはずだ
勇者として世界を救う期待を背負ったアレルさまなのに…
わたしは何て情けないことを言っていたのだろう
絶対に、強くならなきゃ
わたしにはアレルさまが、みんなが付いてる
アレルさまの、みんなのいるこの世界を守りたい

「今度、秘密の特訓しような」

それで強くなってみんなを脅かせよう、優しく微笑むアレルさまに今まで経験したことのない気持ちが芽生えるのを感じた

「…世界が平和になったら言いたいことがあるからその時は聞いてくれるか?」

世界を平和に導いた後、彼とわたしが結ばれるのはまた別のお話


・・・
110116 thx:はらぺこ

乙女座のユニコーン