あの後散々拒みはしたものの結局マリアちゃんに半ば無理やり女部屋に連れていかれあぶない水着を押し付けられた。着てこないとどうなるか分かってるわよね?という可愛いく言われたわたしは恐怖しか感じなかった。
…着たくない。着たくない!…けどっ!着なかったら恐らくとんでもないことになるだろう。先程のマリアちゃんの笑顔を思い出して身震いした。
わたしだって命は惜しい。
「……ひぃっ!」
恐る恐る身に付け、鏡に写った自分を見るけど…これはひどい。ひどすぎる!ていうかハイレグなのは知ってたけどお腹まで丸見えなのこれ?!ごまかしようのないくらい色々なお肉が主張してるよ…。ウエストもお尻も太ももも…。やばい、こんなのでみんなの前に出ていくとか拷問すぎる!
「ミヅキ?着れたの?」
「えっ!…えっと、その、着れたというか着れてないというか…えーとですね…」
「もう、まどろっこしいわね。ちょっと開けるわよ」
ガチャ
「うわぁっ!」
とっさに開けられてしまい驚きのあまり体を隠せない。一応申し訳ない程度に手で隠してみたけど、時すでに遅くバッチリ見られていた。
「もうすごく恥ずかしい…。ほんとにこれアレンくんたちに見せるの?」
「……」
「…マリアさん…?」
「…ミヅキ素敵すぎるわ。なんて可愛いの!!少し胸がきゅうくつそうな気もするけど、まぁ問題ないでしょ。アレン、コナン!もうこっちに来ても大丈夫よ!」
そうマリアちゃんが言うやいなや隣の部屋からドタバタと音が聞こえてきてこちらに近づいてくる。…ひぃぃ…。どうしよう、マリアちゃんに見せるのですら恥ずかしいのに、二人に…それもアレンくんに見られるなんて……。
葛藤している私をよそに少し控えめにノックの音が聞こえた。
「…マリア、ミヅキ?入るぞ?」
「はーい、どうぞ」
「えっ!ちょ、マリアちゃん!心の準備が…!」
とは言ってもわたしの両腕は逃げられないように、そして隠せないようにマリアちゃんが後ろから握っている。…ダメだ、モウニゲラレナイ。
「おじゃましまーす」
二人が足を踏み入れ、わたしを見つめて目を丸くする。…あぁ、穴があるなら入りたい。
「ミヅキ…なんて愛らしさだ…!俺が思っていた通り、いや…それ以上だ」
うっとりとした目でわたしを見つめるアレンくん。コナンくんの顔も少し赤い。わたしの顔も当然真っ赤で心臓なんかドキドキしっぱなし!でもマリアちゃん押さえてるから逃げられないっていう羞恥プレイなんだよね!
「もう…そんなことないよ。それに恥ずかしいからあんまり見ないで」
そう言ってアレンくんを見ると顔をボンッと真っ赤にして右手を口元にあてて何かブツブツ呟きはじめた。
「なんなんだあの可愛いさは上目遣いであんなこと言ったって俺を煽るだけだということに気づかないのだろうかそれにしても胸が少しキツそうだったがサイズを間違えるとは俺もまだまだということかいやこれに関しては嬉しい誤算であるのだが」
「…え?アレンくん、ごめん何て言ってるか聞こえないよ」
「…あーミヅキさんは聞かなくてもいいことですよ」
アレンくんが気になったけどコナンくんがそう言っているし、いいのかな?
…というか
「あ、あのみなさんそろそろわたしこれ着替えていいですかね?」
もうみんなに見せたし早くこのとんでもない恥ずかしさから解放されたいんですけど…。
「…そうね、名残惜しい気はするけどそろそろ着替えましょうか。アレンとコナン隣の部屋に戻ってくれる?」
「はい、分かりました。ほらアレン、行きますよ」
そう言いぐい、とコナンくんがアレンくんの腕を引っ張ったがアレンくんは何も反応しなかった。
「アレン、どうしましたか?」
「…コナン、悪いミヅキは俺の部屋に連れていく」
「えっ!」
いや、ちょっと何言ってるんだ。この人は!あんぐり口をあけてアレンくんを見る。
「もう、本当に強引なんだから。変なことはしちゃダメよ?」
「もちろんだ」
…もう本当にやだ。しかもわたしの意見無視ですか。ぎゅっとアレンくんに握られた手首が熱い。アレンくんは少し…いや、だいぶ変態なところがあるけど鍛練してるときとか戦闘を行っているときすごく格好よくていつもわたしを守り、気にかけてくれる。誰にも言ってないけどわたしの好きな人なのだ。そんな人と、こんな格好で、ふたりきりとか…わたし死んじゃう。
「…アレンくん」
もはや泣きそうである。
「さ、いくかミヅキ」
アレンくんは優しくわたしの手首をつかんで女部屋を後にしました。
「…頑張れ、ミヅキちゃん」
出ていく間際にコナンくんの呟きが聞こえた。…あぁ、引き留めてはくれないのですね…。
・・・★
ミヅキちゃんがどうなったかはご想像にお任せします(笑)
乙女座のユニコーン