ヒイロはリリーナのことが好きなんだって思ってた。だからわたしに告白をしてくれた時はとても驚いた。

「ほ、本当に…?」

だってだってヒイロはこの戦争をリリーナと支えあって生き抜いてきたし、何よりリリーナを見る目がとても優しかったから。だからだから、なんでわたしなのかなって思うわけで。

「…俺は嘘は言わない」

そう言って再びぎゅっと抱きしめられる。タンクトップしか着ていないヒイロの熱が直接わたしの体に伝わってきて顔がカーッと熱くなる。

「でもっ…リリーナが」

「リリーナには…ミヅキのことで相談に乗ってもらっていた」

「えっ!」

「今日お前に告白すると言ったら頑張れと言われた」

うそうそうっそー!えっ、えっ、ヒイロってリリーナと付き合ってるんじゃなかったの?でも…リリーナもヒイロのこと好きなんじゃないのかな。それで無理して頑張れって言ったとかじゃないのかな。そうだとしたらリリーナになんだか申し訳ない気がして。

「………」

「ミヅキ?」

「わたしもヒイロのこと、すきで、す。けど…」

「…俺は感情のままに生きようと決めている。だから今日お前に気持ちを伝えた。…お前は俺のことをどう思っている」

「えっ」

「俺はミヅキの素直な気持ちが知りたい」

そのヒイロの言葉に少し心が揺らいだ。でもヒイロの瞳が真っ直ぐにわたしを射抜いていて、気づいたらを口にしてしまっていた。本当は

「ヒイロのこと好き…。ずっと好きだった。」

「………」

「…っ」

なんだか無償に涙が出そうになった。ずっと戦争の間も誰にも言うことのなかった気持ちが一気に溢れ出そうな気がして。下を向き涙を流さないようこらえているとヒイロに抱きしめられた。

ぎゅううっ

「ヒ、ヒイロ…?」

「もう離さない」

ミヅキが好きだ、耳元で囁かれ一瞬止まったものの涙がポロポロと溢れだしてしまった。それをヒイロが指で掬う。そんな優しい顔を見たことがなくて驚いた。そしてわたしもヒイロのように自分の気持ちに素直になろうと思った。

「…わたしも、離さないっ。好きだから…」

「ああ」

リリーナになりたいと思ったことがないと言えば嘘になる。だけどヒイロがわたしを好きと言ってくれてわたしのままでいていいんだっ、って心から思えた気がする。

「一応言っておくが……」

「どうしたの?」

「リリーナが心配していた。…お前が勘違いをしていると」

「えっ…違うの?」

「ああ。俺とリリーナはミヅキが思っているような仲ではない」

それを聞いて体の力が抜けた気がした。安心とリリーナの優しい気遣いに。…リリーナもわたしの大好きな友達だからやっぱり気まずくなってしまうのは嫌だったから。すごく、安心した。

「……良かった」

「不安にさせていて悪かったな」

「ううん、大丈夫…」

ヒイロのことが愛おしくてたまらなくて密着した体をさらにぎゅっと抱きしめる。ヒイロは驚いたようにピクッとなったけど優しく抱きしめ返してくれた。ヒイロは暖かくて安心する。もうちょっと、もうちょっとだけこうしていたい。

・・・
111230 / title 無垢

乙女座のユニコーン