「快斗はどれにするの?」

「うーん、どれも美味そうで迷ってんだよな」

「はあ…またはじまった…
(あと10分は悩むだろうな)」


色とりどりのアイスの前で腕を組んで眉間に皺をよせる快斗
毎度のことながらアイス選ぶのにどれだけ真剣なんだろう
今はたまたまお客さんが少ないからいいようなものの、忙しい時だったら迷惑な客ナンバーワンに降臨しちゃうと思う、まじで
店員さんもはじめは気にかけてくれていたけど、もはや無視
まあ毎度来るたびにこんな感じだから、当前といえば当然だ
…まあ一番の被害者は毎度毎度付き合わされているわたしなんだけどね

「ミヅキ〜決まったぜ!
お前は決まったか??」

「あのねー決まってるに決まってるでしょうが(あれわたし何か日本語変)
待たせたお詫びとして快斗が注文してよね」


みんながアイスを決めるのに何十分もかかると思っている彼の頭を誰か何とかしてあげてほしい
なんだかこの状況に無性にくたびれてわたしは店内に置いてあるイスにこしかけた


「アイス選ぶのって本当迷うよなー」

支払いを終えたわたしの隣に腰掛けた快斗からアイスを受けとる
自分の分のお金を渡そうとしたら、俺の奢りだと言われた。
…こいついいやつじゃないか。


「ありがとう
…てか快斗それ本当に好きだね
いつもそれ食べてる」


快斗のコーンにのった3つのアイスクリームのうちのひとつ
その名も…チョコレートフレーバー!
いつも何十分も迷うけど3つのうちひとつは必ずこれだ


「まっ、なんていったって俺の好きなフレーバーナンバーワンだからな!」

「今度から3つともこれにすればいいのに」

皮肉まじりに言った一言
軽い軽いジョークのつもりだったのに
…目の前には目をキラキラと輝かせた快斗
え?え?え?

「お前…天才だな!」











その次から快斗のトリプルアイスクリームは全てチョコレートフレーバーだったというのは言うまでもありません
わたし何であの時あんなこと言ったんだろう
…だってまさかここまでバカだとは思わなかったんだもん
コーンの上にチョコレートアイスを3つのせて食べる快斗は本当に幸せそうでした
そして残念ながらとても高校二年生とは思えませんでした


「はじめからこうすれば良かったな」

「はぁ…」


わたしなんでこんなバカの彼女やってるんだろう

・・・
101202

乙女座のユニコーン