お母さんにミヅキはもっと女の子らしくしなさい!と言われ続けていたけどはいはい、と聞き流していたわたし。けどお母さんってばそんなんじゃ嫁のもらい手なんか現れないよ!なんて言うものだから確かにそうかもと思い始めた。…確かに結婚したはいいけど家事とかな〜んもできなかったら旦那さんもガッカリだよね。それどころか彼氏もできないかもしれない。それだけは絶対に嫌だ。…ということで

「ナナミさん!わたしに…わたしに料理を教えていただけませんか?!」

まずは料理から!ということで料理が上手いナナミさんに弟子入りをすることにしました。





「ミヅキちゃん、料理とかあんまりしないって言ってたけど…普通においしいわよ」

「ほ、ほんとうですか?」

まずはどれくらいできるか見せてみるということで料理を作ってみることに。指示されたのがごはんに肉じゃがに煮魚にポテトサラダという難易度低めなメニューということもあってか失敗することもなく作ることができた。あれ…わたしそこまで料理下手じゃなかったり…?なんて調子にのってみる。

「グリーン!あなたも来なさい」

「えっ?ナナミさん?」

「なんだよ!姉ちゃん」

「ミヅキちゃんがグリーンのためにごはん作ったの!」

ええぇー!?ちょ、ちょいちょいちょいちょい!何やってくれてるんですかナナミさん!グリーンさんを呼ぶとかわたし聞いてないですよ。しかもグリーンさんのために作ったとか勝手に言っちゃってるし!無理だって、無理無理!失敗してないとはいえいきなりグリーンさんにだなんて…心の準備というものが…!ナナミさん、わたしがグリーンさんのこと好きだって知ってるくせにひどいよー!!どたどたと階段を下りる音が近づくにつれてわたしの心臓の音も大きくなってゆく。

「…ナナミさんんんん!!なんてことを…」

「ミヅキちゃんの手料理、グリーンも食べたいと思うの」

だからいいでしょ、なんて可愛らしく微笑むナナミさんに悟った。これは言い返しても無駄だと。

がちゃ

「よっ、ミヅキ。料理つくったんだって?」

「グリーンさん!」

つ、ついにこのときが…!

「グリーンさん、あのですね一応作ったんですけどあんまり期待せずに食べてくださいね。期待しちゃったらえらいことになりますからね。ほんとで」

「ミヅキちゃん、大袈裟ねぇ」

「とりあえず見た目は大丈夫そうだぞ」

「失礼な!」

自分で期待するなと言ったにもかかわらずちょっぴりムッとしてしまう。

「さ、早く食べてください」

「わーったよ」

グリーンさんが肉じゃがに箸を運ぶ。そしてグリーンさんの口へ…。い、一体どんな反応をされるのだろう。もぐもぐと口を動かすグリーンさんを真剣な眼差しで見守る。…そしてついに!

「うまい」

「…えっ」

「普通にうまいぜ」

な、なんとお褒めの言葉をいただいてしまった。グリーンさんのことだから「まあ食えんこともない」とか言ってバカにするに違いないと思ってたから安心した。

「ね、だから言ったでしょ?おいしいって」

「は、はい!ナナミさん、ほんとにありがとう」

「いえいえ、グリーンも良かったわね。ミヅキちゃんのお料理だもの…普通の何倍もおいしいわよね」

「…うるせえよ」

ごはんを食べながらナナミさんの言葉に顔を赤くするグリーンさん。なんで顔を赤くしているのかはよく分からないけれど、とにかく二人とも喜んでくれてるみたいでよかった。…それによく考えたらこれはチャンスだ!グリーンさんにこれからもお料理とかお菓子とか作ってもっていったらかなりアピールできるんじゃない?!今日すでに食べてもらったし…怖いものなんてないもの!

「グリーンさん!!」

「うわっ、なんだよでかい声だして」

「料理…もっと練習するからまた食べてもらっていいですか?!」

い、言ってしまったー!ちょっぴり恥ずかしい。

「なっ…、」

「だめですか?」

「だめ…じゃねえけど」

「やった!ありがとうございます」

グリーンさんのためだと思ったらあまり好きじゃなかった料理とか家事だって、なんだってできそうな気がする。

「ナナミさん、また台所借りちゃうかもしれないけど…時々お邪魔させてもらっていいですか?いろんな料理も習いたいし…」

「もちろんよ!いつでもきてね」

「ありがとうございます!」

「やるからには俺を満足させろよ」

「…さっきおいしいって言ってくれたのに」

ぼそり、とそう呟いたら軽く叩かれた。痛い。

「痛いじゃないですか!」

「気のせいじゃないか?」

「ごめんね、ミヅキちゃん。この子ったら素直じゃなくて。ほんとは嬉しいのにねー」

「姉ちゃん!」

にやにやしてグリーンさんを見るナナミさんとそれに対し顔を赤くして大きい声をだすグリーンさん。冗談だとわかっていてもナナミさんが気をつかってそう言ってくれることが嬉しかった。いますぐは無理だけどいつかかならずグリーンさんに相応しい
女の子になれるように頑張って料理も他の家事もできるようになってみせる!わたし頑張ります!まっててね、グリーンさん!





(いまのままでも俺、ミヅキのこと好きなのによ)

けど自分のために料理を頑張ろうとしているミヅキちゃんが可愛いのでまだ好きだと言わないグリーンさん。

・・・☆
131122/title魔女

乙女座のユニコーン