わたしはタマムシデパートで働いている。だから土日も出勤なわけで、今日も仕事だ。仕事は楽しいけど……なにか、なにかが足りない。そう思ったときに思い浮かんだのはグリーンさんの顔で最近姿見てないしなあ、なんて考えていた。とは言っても恋人同士とかではなくてわたしの片思いなんだけど。
(う〜ん…会いたいなあ)
ちょっとだけでいい、ちょっと姿を見れればわたしは物凄く頑張れるんだけどな。お客さまも少なくなって落ち着いた今、そんなことを思ってため息をついた。
「いらっしゃいま…」
その時、丁度レジに誰か来て顔を上げた。
「よっ、頑張ってるか?」
「グ、グリーンさんっ」
なんとそこにはまさかのグリーンさんで。えっ、えっ何すごい。本当にグリーンさんに会えるとか…。たぶんすごくたまたまで偶然なんだろうけどわたしがレジ打ってる時に、しかも会いたいって思ってた時に会えただなんて運命感じちゃう。すごくニヤけてるし、顔も熱い。きっと今わたしすごい変な顔なんだろうな…。
「土日はデパート忙しそうで大変だよな。だから今丁度空いてて良かったぜ」
ミヅキもいたしな。その言葉にまたドキドキ。わ〜、ますます顔が熱くなった…!
「ありがとうございます…。グリーンさんは今日休みですよね?」
「おう、そうだぜ。そうだ!ミヅキ、今日仕事何時まで?」
「あ〜今日は20時30分までですね…」
「なかなか遅いな…。もし良ければ今日レッドが珍しく下山してくるから(無理やり)飲みに連れてくんだけどミヅキも来ねぇかなって思ったんだけど。でもしんどいよな」
「!
とんでもないっ。行かせてください!」
「そうか。じゃあまた詳しいことメールしとくから仕事終わったら電話頼むな」
「は、はい」
そう言ってグリーンさんはにこやかに去っていった。…どどどどうしよう!飲みまで誘われちゃったよ〜!!やばいやばいやばい!勤務中じゃなければ一人で小躍りしちゃうだろうってくらいやばい。
「へへ…」
笑っていたら隣にいた同僚に気持ち悪いと言われたがもはや関係ない。グリーンさんと今夜会える、またさっきの会話を思い出してはにやにやしちゃう。
恋とか愛とか意識してないけど、一緒にいるだけで幸せでピンクなオーラでいっぱい。これが好きってことなんだなって改めて思った。…まだ言う勇気はないけど。
・・・
title 襟足/111126
乙女座のユニコーン