「ソノオの花畑行かねー?」


このグリーンの一言ではじまったわたしたちの穏やかな休日




ぴんくの頬がお花みたいだね

「えっ、なんて?」

わたしは耳を疑った。花畑だって?わたしのなかにグリーンに花畑というイメージは全くないということもありわたしは思わず聞き返してしまう。

「っ、だーかーらーっ!ソノオの花畑だっつの!」

花畑と何度も叫ぶことが恥ずかしいらしいグリーンは顔を少し赤らめながら叫んでいた。そして目はキョロキョロと動いてすこし挙動不審になっている。可愛いなこいつ。思わず笑うとグリーンが何がおかしいんだよ、と言った。いや別にわたしはおかしくて笑ったわけではないんだよ、決して。

「じゃあ行こうかな」

わたしがそう言うとグリーンはすこし嬉しそうだった。断るとでも思ってたのかな。わたしが断るわけないじゃん、グリーンの誘いを。

「じゃあ5分で準備しろよ」

「ご、5分??!」

化粧とか着替えだってあるのに…。そう思いを込めグリーンを見るも顔を赤らめ何見てんだよ!と言われた。なんだその反応、ウブだな。
それにしても………5分か…。化粧なんてできない。もちろん髪のセットも。それにしてもしつこいようだけどいきなり誘っておいて5分で準備をしろとは何事だ。まあ行くって言ったわたしもわたしなんだけど。

5分後わたしはお気に入りの花柄のワンピースを着てグリーンのもとへ行った。
グリーンはすでにピジョットの上に乗っていた。


「まあお前にしては悪くないんじゃねぇの」

「え?」

「…似合ってるってことだよ」

そう言われ顔が熱くなるのを感じた。お前はツンデレか。恥ずかしさをごまかすために勢いよくピジョットの上に乗り勢いよくグリーンの背中に抱きつく。…あ、グリーンっていい匂い。だなんて思っているわたしは変態かな?ちょ、おま!と慌てているグリーンはスルーする。

「ピジョット、いきなりごめんね」

「ピジョッ」

「俺にはないのかよ俺には」

「きゃはっ」

「はあ…、まあいくか。
しっかりつかまってろよ」

そう言われわたしはグリーンを抱きしめる力にさらに力をこめる。なんていったってピジョットさまに乗っているのだ、振り下ろされたりしたらわたしは見るも無惨な姿になってしまう。チラリとグリーンの方を見るとグリーンの耳は赤くなっていた。わたしまで恥ずかしくなってくる。


「(こいつ…胸でかいんだな)」

なんてグリーンさんは思っていたとかいないとか。



しばらくしてようやくソノオタウンについた。わたしたちは二人で他愛もない話をしながら花畑へと向かった。

「…わあ!」

そこには一面に色とりどりの花々が広がっていた。ぴんく、黄色、紫、赤…たくさんの色がある。思わず笑みがこぼれる。

「綺麗だろ、雑誌でいまが丁度花が1番綺麗な時期って見てお前に見せたいって思ったんだ」

優しい笑顔でそういうグリーンに思わずドキリ、となる。連れてきてくれてありがとう、そう言うとま、まあ俺も見たかったからな。だって。素直じゃないんだから、…とか言ってみる。
それにしても本当に綺麗だな。しゃがんで花に顔を近づけるといい匂いがした。うっとりと花を見つめているとグリーンもしゃがんで花をさわっていた。そしてピンクの花、なんて名前なのかは分からないけどそれを抜いてわたしの耳にかけた。それだけでもわたしを悩殺するのに十分なのに次の彼の一言はわたしに追い討ちをかけた。

「この花、お前に似合うな」

…グリーンは普段はごらんの通りなのにたまにこんな格好いいことを平気でするから心臓に悪い。わたしが黙っているとグリーンは不思議そうにわたしを覗いた。そして目がバチリ、と合う。

「わ、悪ィ!」

慌てて離れようとするグリーンの肩を慌ててつかむ。グリーンはとても驚いていた。でもわたしだって驚いている。だって自分でも無意識な行為だったから。

「え、と…また来ようね」

やっとのことで出した言葉。それを聞くとグリーンはまだ、来たばかりだろ。と笑った。

「…まあお前と休日を過ごすっていうのも悪くないな」

その言葉に反応しグリーンを見ようとしたがそれは叶わずグリーンの右手により制された。一瞬見えたグリーンは左手で顔を抑えていた。顔はもちろん真っ赤。

なんだかわたしたち今日は赤くなってばっかだね、そう言うとグリーンは、…そうだなと言った。なんだか今日はグリーンにドキドキさせられてばかりだ。

・・・
101015/魚

乙女座のユニコーン