今日は仕事が休みということで悟天くんを連れて買い物へ行くことになった。今は出かける準備で髪かざりをつけて、化粧をするところなんだけど…

(すごく視線を感じる)

ちらり、と悟天くんを見てみると目をまんまるにしてこちらを凝視している。…可愛い、すごく可愛いんだけども…!あまり見られていると子どもとはいえ、なんだかそわそわしちゃう。

「悟天くんは着替えなくていいの?」

「うん、だいじょうぶ」

「あ、そう…」

悟天くんがいつもの胴着のままなことに気づいて言ってみるものの、悟天くんは出かけるときもこの服らしい。…まぁいいか。待たせ過ぎたら可哀想だしパパっと化粧を終わらせてしまおう。

「美月お姉ちゃん、これなに?」

「これ?これはおしろいって言ってね、肌を白くすべすべにしちゃうものだよ」

へー、とかふーん、とか言いながらわたしがおしろいをはたいてる姿を見つめる悟天くん。どうやら興味津々みたい。

「お姉ちゃんこんなの塗らなくたって綺麗だしお肌すべすべなのに」

「もう悟天くんたらお世辞言っちゃってー。気つかわなくていいのに」

「…ほんとそう思ったんだけどなあ」

何を言ってるんだ、悟天くんお肌のほうがすべすべで綺麗じゃないか。でもでも…やっぱり褒められると嬉しいわけで。お姉さんテンション上がっちまいました。


「…よし、悟天くん街に行ったらアイスを買ってあげよう!」

「え!ほんとう?」

「ほんとうです」

「やったー!ありがとう美月お姉ちゃん!」

はしゃぐ悟天くんの頭をやさしく撫でる。無邪気に笑う悟天くんの笑顔はきらきらしててこっちまで元気になれるからとっても素敵なのだ。

「急いで準備するからもう少し待っててね」

「うん!」

鏡と向き合いながら今日はどこに連れていってあげようかなって考える。ゲームセンターとかおもちゃ屋がいいのかな、なんて。たぶん悟天くんはどこに行っても珍しくてキョロキョロしてるんだろうと思い笑みが零れる。

「もうちょっと待っててね。あと少しだから。遅くなってごめんね」

「全然大丈夫だよ!」

化粧してるお姉ちゃんすごく可愛いからいつまでも見てられるの!…なんて無邪気に言うものだから最近の子どもは怖い。空いた口が塞がらないとはこのことだ。
悟天くんがもしこのまま成長していったら数年後のわたしはきっと翻弄されてばかりに違いない。

・・・☆
おしろいはたいて
(131025)

乙女座のユニコーン