美月は俺の彼女だ。俺の一方的な想いなんかじゃなくて俺達は確かに両想いだ。それだけで十分のはずなのに俺はどうしても湧き上がるこの感情を拭い去ることができねぇ。…俺らしくねぇよなあ。

「ヒイロに嫉妬、なんてな」

美月は俺の愛する彼女だ。もちろん美月のことを信じているし、二人は世間話をしているんだろう。…だけどやっぱりいい気はしねぇ。よし、俺もいこう。

「よ〜、お二人さん。何話してんだ?」

「デュオ!」

やっぱり美月が男と二人きりだなんて耐えられないぜ。にっ、二人を見て笑うとヒイロがため息をついた。

「やはり来たか」

「?なんだよ予想してたみたいに」

「予想できるに決まっているだろう」

「おいおい?そりゃどういう意味だよ」

「…気づいてないのか」

あからさまに呆れたようにヒイロにため息をはかれた。え、何だこいつ。俺がバカだと言わんばかりに。

「なんでヒイロはデュオが来るって分かったんだろうね。わたしも分かんなかったよ」

「…美月、そういえばお前もバカだったな」

「えっ!デュオはともかくわたしもバカなの?!」

「おい」

…こいつらさっきから人のことバカバカ言いやがって。むしろ俺が一番常識人なのにな。…まあこれもいつものことだけどな。

「…美月、こいつはお前が気になって仕方がないんだ」

「お、おい!」

「俺と美月が話しているところをチラチラと見ていたからな」

「えっ!そうなの?!」

「ちょ…、おまっ!…本当まじで止めてくれねぇかな」

まじで何言ってくれてんだヒイロのやつ。美月がいる前でこんなことを言うとは夢にも思わなかった俺は空いた口がふさがらない。

「デュオ…」

美月の声にハッとした。…そうだよな、美月も聞いてたに決まってんよな。そう思った瞬間、一気に熱が顔に集まった。…やばい、消えてぇ。

「デュオ、大丈夫だよ。わたしデュオのことすごい大好きだから」

「…美月」


ね?と笑顔で言ってくれた美月に胸がキュンとなった。…本当に…なんていいやつなんだ…!女々しいとか言われたらまじヘコむって考えてた数秒前の自分を殴ってやりたい。

「もう俺美月のこと本当に好きだ」

「えっ?!…わたしも好きだよっ」

…もう今ので嫉妬とか全部パーッとはじけとんじまった。あ〜こんな可愛い彼女がいる俺って幸せ者だな。

「ヒイロ、俺幸せすぎて死んじまう」

「なら死ね」

「デュオが死んじゃったらわたし生きてけないいい!」

「美月…」

もう美月が愛しすぎてこの気持ちを恋とか愛だとかありきたりな言葉では表せない。この気持ちは一体なんなんだ!この答えが出る日はくるのだろうか。…たぶん一生かけても分かりそうもない。付き合いきれない、ヒイロの声が聞こえた気がしたが関係ない。

120205

乙女座のユニコーン