※主人公もロトの子孫設定
「あぁ、もう本当に可愛い。なんでそんなに可愛いんだ?美月は」
そう言いわたしをぎゅうぎゅうと抱き締めているのはローレシア城の王子さまであるアレンくん。ロトの子孫ということで旅を共にして早一年、出会った頃からアレンくんとは意気投合し仲も良かったけど…ど う し て こ う な っ た !
いつのまにやら手を繋ぐこと、こうして抱き締められること、そして野宿のとき何かあったらいけないとアレンくんの隣で寝ることなどなど…そんなことが当たり前みたいになってる。
わたしとしてはアレンくんのことその…す、好き…だし、嬉しいんだけどコナンくんやマリアちゃんもいるからちょっと…いや、かなり恥ずかしい。…それにわたしたち付き合ってるわけじゃないし好き、とか伝えてないし言ってもらった覚えもない。
「いや、あの…えっと、可愛いく…ないよ」
「いーや、可愛い。俺が言うんだから間違いない」
そう言ってわたしの頭をなでなでするアレンくんはうっとりしていてすごく愛しいものを見るような目で、わたしはそれを見てさらに顔を赤くする。
「恥ずかしがってる顔も可愛いな」
…どうしよう、このひと。チラリと二人の方を(助けを求めるように)見るもののコナンくんはさっと目を反らし、マリアちゃんはにやにや笑ってる。助けてくれたっていいのに〜!
「あのね、アレンくん。そういうのは軽々しくやっちゃいけないと思うの」
「そういうのってどういのだ?」
「えっ!…それは、その…可愛いって言ったりとか、抱き締めたりとか、なでたり、とか…」
「ダメなのか」
「いや、ダメっていうか…そういうのは好きな女の子にだけやるものだと思います」
じゃないとわたし勘違いしちゃうもん。アレンくんがわたしのこと好きなんじゃないかって。アレンくんって強くて優しくて格好いいからおモテになる。…宿屋のお姉さんだってアレンくんのこと見て顔赤くしてたし。もしかしたら言わないだけで恋人とかいるかもしれないし…わたしのことは妹みたいな感じなんだろうけど可愛いがられすぎたらますます妹としてしか見られてないんだなって、アレンくんのこと好きなわたしとしては複雑な気分になっちゃう。
「…そうか。悪かったな、俺も言葉が足りなかった。肝心なことを言ってなかったし美月がそう言うのも無理はない」
「え?」
「好きだ、美月」
「…えぇーっ!!!?」
ま、まさかのまさか!そういうことは好きな子に〜とは言ったけど…まさかそうくるとは。どうしよう、すごく嬉しい。…けど好き、なんて言われると思わなかったから思考が追い付かなくてすごく心臓どきどきしてて頭も一気に沸騰寸前。マリアちゃんとコナンくんの驚く声がなんとなくきこえたような気もするけど、こちとらそれどころじゃない。一瞬夢なんじゃないかって思ったりもしたけど、やっぱりここは現実で…アレンくんは見たことのないくらい顔を赤くして心配そうにわたしを見ていた。
「ほ、ほんとう…?」
アレンくんが冗談でこんなことを言うはずがないとは分かってるけど、やっぱり不安で。ごめん、アレン#くん。
「あぁ、好きだ。美月が好き」
恥ずかしがりながらもはっきりとそう言うアレンくんに胸がきゅんとなって押しつぶされそう。
「わ、わたしも…今まで言えなかったけどアレンくんのこと、好きです」
なんだか感情の高ぶりで涙が出そうで…つい目の前にいるアレンくんに抱きついてしまった。
「美月っ…!」
「ご、ごめ…」
ハッとしてすぐに離れようとしたけどアレンくんがわたしの背中に手をまわし、それは叶わなかった。
「っ、アレンくん…」
「俺、今すごく幸せだ。死んでもいいかもしれない」
「…わたしも、幸せ」
「これからは遠慮せずに抱きついたりなんなりしてくれ。あっ、なんならキスでも…」
「キ、キス!
そ、それは恥ずかしい!でも抱きつくのはやりたいかも…です」
「…お前は一体俺をどうしたいんだ」
可愛いすぎるだろ、そう言いながらぎゅうぎゅうと抱き締める力を強くするものだからちょっと苦しかった。力強いし。けどすごくアレンくんからの愛を感じて幸せいっぱいだった。
わたしたち想いを伝える前からスキンシップ多かったから…これからどうなるんだろうな。たぶんもっとずっとべたべたしててコナンくんとマリアちゃんに呆れられるんだろうな。そう考えたら恥ずかしくてくすぐったい気分になったけど、アレンくんとならそんなのもありかもなんて思った。
・・・☆
このたびはリクエストありがとうございました!シチュエーションの明記がなかったので好き勝手にやってしまってますが…気に入っていただけたら嬉しいです(*^^*)ローレシアくんにべたべたに甘やかされるお話でした。ではでは、失礼いたします!
乙女座のユニコーン