わたしの幼なじみは過保護だ。朝はグリーンが家まで迎えにきて登校だし昼ご飯もわたしの教室まで弁当持ってきて食べるし、帰りももちろん一緒だ。君はわたしの彼氏か?っちゅー話なんです。いや、わたしはグリーンのこと好きだからそう周りに勘違いされるのは嬉しいんだけど…グリーンはたぶん違う。わたしのこと一人じゃ何をしでかすか分からないって思ってるからずっとそばにいるんだと思う。

「はあ」

「どうしたんだい美月」

「近いのに遠いってのはもしかすると一番辛いのかもしれない……」

「はあ?」

何言ってるんだコイツみたいな顔で見てくるヒビキくん。うん、ごもっともだ。

「…幼なじみって恋愛対象にはきっとならないよね。ああもう仲はいい自信があるのに…!」

「ああ、グリーン先輩のことか」

納得したように笑うヒビキくん。そうなんですグリーン先輩のことなんです。そのグリーン先輩のことで今悩んでいるんです。

「…グリーンはさ、わたしのこと妹扱いしすぎだと思うんだ」

妹と思われてる、そう思えば思うほど好きだなんて言えなくなってしまう。

「そうかな?俺にはそんな風に見えないけど……」

「えっ」

「妹扱いは少なくともされてないと思うよ」

じゃあ一体なんなんだ。あんなに監視のようにずっとそばにいるのはまさか嫌がらせなのか。…ということはまさか、

「わ、わたしのこと嫌ってる…とか?」

「えっ!」

ヒビキくんはとても驚いた表情をした、と同時に「美月!」わたしを声が聞こえた。

「グ、グリーン…」

噂をすれば何とやら。まさかすぎるグリーンの登場だった。

「…お前弁当忘れてたぞ。おばさんに届けてって頼まれた」

どことなく不機嫌そうにグリーンはわたしとヒビキくんを交互に見て隣に座った。そうだ今昼休みだったんだ。

「じゃあ僕はもう行くね」

「うん、話聞いてくれてありがとうね」

グリーンが来たことに気を使ってかヒビキくんは席を外してくれた。…気を使わなくてもいいのにな。「…なあ、美月はヒビキと仲がいいのか」

「えっ!…う〜ん、まあ確かによく話すし仲はいいと思う」

「…そうか」

そう言いグリーンは一瞬何か考えるようなしぐさをしていたが何も言わなかった。それからはテストの点が悪かったとか、グリーンのイーブイは相変わらず可愛いとか他愛のない話をしていた。

しかし3年の教室へ帰る際、グリーンはこう言った。

「やっぱりお前、俺が見てないと不安だわ」

正直意味が分からないと思った。

111222

乙女座のユニコーン