世界観

鬼さん此方、手の鳴る方へ…

それは昔の話。

時折、美しい娘がさらわれる事があった。人々はそれを神隠しだと騒いでいた。しかし…ある時、さらわれた筈の娘が赤子を抱えて帰ってきた。

その赤子を見た家族、またや村の人々は恐れおののいた。なんと娘が連れていた赤子は半身が人の姿をしていなかったのだ…娘が言うにはこの赤子は自分が産んだ子で、父親は自分をさらった鬼だと告げた。命辛々この子と共に逃げ帰ったのだと言う。

やがて、他の娘も同様に帰って来る者が後を絶たなかった。そしてそれらの赤子は"片子"や"鬼子"とよばれる様になった。

それからどれだけの時が流れただろう。新しい時代へ変わりゆく歴史の中、変化に取り残された者達がいた。

これは彼らと片子の物語。