主に半兵衛受けのお話が多いです。

染まる、穢れる


学パロ、光半、チューはしてます

白衣と同じくらい白く長い髪が特徴的な保健室の主。彼は1人机に向かい、広げられた数枚の資料に目を通していた。すると静まり返る保健室にコンコン、と小さく音が聞こえたと思えば次にガラガラと音を立てて扉が開かれた。部屋の主である明智光秀は腰掛けていた椅子ごとゆっくりと振り返り、すっかりこの部屋の常連客となった青年を見つめ笑みを浮かべる。
「今日はどうしましたか、竹中君」
「今日は」という部分が気に食わなかったらしく青年は眉間に皺を寄せた。竹中半兵衛、他の学生達より体の弱い彼は保健室に来ることが多く、こうして授業中に訪れることも少なくない。
「今日も、ですよ」
不機嫌そうに吐き捨てながら半兵衛は扉を閉める。部屋を見渡せばカーテンが開いたままのベッドが2つ、今日も利用者は自分だけのようだと確認するとそのままゆっくりと足を進めた。そうですね、とクツクツ笑う光秀の声と半兵衛の足音だけが部屋に響き渡る。その足音が止まったのは光秀の目の前、目の前に立ちはだかる青年を見上げて唇は三日月を描く。数秒間の沈黙、先に唇を開いたのは半兵衛だった。
「ねぇ、明智先生」
座っている光秀の両膝の間に片膝をつき、自分の着ているシャツのボタンに手を掛ける。1つ1つゆっくりとボタンを外しながら半兵衛は口を開いた。
「今日もまた体が熱くてたまらないんだ…」
「そうですか」
「先生」
ボタンを全て外し終えたシャツからは男と思えないほどに白く傷1つない肌と、鎖骨、胸、腹と点々と付けられた赤い跡が覗いた。光秀の手を取り直接自分の胸に当てさせるとようやくその口元に笑みを浮かべた。
「こんな体に誰がしたのさ、責任取ってくれますよね?」
しばらく半兵衛がする行動を黙って見守っていた光秀だが、あの優等生が自ら服を乱し己の柔肌を晒して迫る状況を酷く楽しんでいた。胸に当てたれた手をするりと脇腹まで這わせると薄い唇から小さく息を漏らした。空いている方の手で白い肌に咲いた赤い花を確認するかのようやなぞる。この白く穢れのない肌に花を咲かせたのは紛れもなく自分である。真面目で勉強をすることしか知らない純粋な青年に色欲を教え込んだのも自分。そして敬愛する友より、心から慕ってくれている後輩より、明智光秀という男を選ばせた。こんなに楽しく達成感と優越感を感じることは他にあるだろうか。細い体を触りながら他所ごとを考えていることがばれたのか、半兵衛がまた不機嫌そうに眉間に皺を寄せた。
「先生、ちゃんと僕の話聞いてますか」
「あぁ、うるさい口ですね。少し静かにしてもらいましょう」
突然半兵衛の後頭部に手を移すとぐいっと髪の毛を掴むと自分の方へと引き寄せる。
「いっ……んんっ…」
痛みに顔を歪めるが口から声が漏れる前に光秀の口に塞がれた。驚いて少し開いた隙間から舌を差し込み口内を舐め回す。離れようとする頭を抑え込み、逃げる舌を絡めとれば苦しそうに聞こえた息に甘さと熱が帯び始めた。
「んん…はっ…せ、んせ」
ようやく手が離され解放されたと安心したのもつかの間、途端に半兵衛の体が中に浮いた。同じような体型なのに半兵衛よりはるかに腕力がある光秀はひょいと痩身を持ち上げ、今日はまだ誰も使用していないベッドへと運んだ。
「ちょっ……明智先生危な…っ!」
流石に驚いた半兵衛が抵抗をするが気にもとめず、そのままベッドへ半兵衛を放り投げる。ぼすっという音と共に半兵衛の体はベッドに沈んだがスプリングのおかげで痛みはなかった。上体を起こすと今度は目の前に立ちはだかりギラギラと光る瞳で見下ろす光秀がいた。
「先せ…」
「困りますね、保健室の利用は週に3回までとお伝えしたのに」
普段と同じように小言を言われているのに、普段より低い声に胸が高鳴った。半兵衛はこの声をよく知っている。怯えながらも期待を持つ紫の瞳を見下ろし、光秀が頬に手を添えてやればまるで猫のように柔らかく笑みを浮かべた。体を屈めて耳元で優しく囁く。
「半兵衛、私がお仕置きして差し上げましょう」
背筋がぞくりとした。そのまま押し倒され首筋に顔を埋められると自然と笑みが零れた。顔のすぐ隣りで揺れる長い髪に手を絡めるとそこらの女より圧倒的に綺麗で指通りが心地よかった。
「鍵はかけなくていいんですか」
ふと半兵衛はなんとなく思ってもいないことを言ってみた。
「かけない方が貴方は好きでしょう」
またどちらともなく笑みを零した。

end

そこに愛や恋はない。ただただお互いが体を貪り合うような関係が光秀と半兵衛には似合うと思います、個人的に。

- 5 -

*前次#



朝顔の夜