目を開けるとそこはまた知らない天井だった。最近こんなんばっかだ。今度はどこにいるんだろう?
体を起こして部屋を見渡すと、そこらへんにあるようなフツーの誰かの部屋で。でも部屋の主と見られる方は一人もいません。前もこんなことあったような。
ん?でもちょっと待て?あたし確か崖から落ちなかったっけ?傷…はあるけどこれはあの時撃たれたもので。崖から落ちたにしては傷がなさすぎる。骨折とか打撲とかしてないのがすっごい不思議。
しかも撃たれたとこはちゃんと手当てされてるし。その上服まで誰か着替えさせてくれてるし。やっと入院服からおさらばだ!
とりあえず、ここが誰の部屋でどこなのかがわからないんだから動きようがない。部屋の主は帰ってきそうもない。だからまた寝ることにした。きっと次起きたらいるでしょ。
目を閉じたら浮かんでくるディーノの顔を一つ一つ思い出しながら夢の中に入った。どうか夢の中では、笑った顔でいてほしいな。
あなたリボキャラですか?
今日も今日とて親方様と任務だった。昨日連れて帰ったあの子は拙者たちの家で寝かせている。一応撃たれてた3箇所には手当てをしておいたし、き、着替えも、拙者が…ごほん!
その子を一人置いて任務に行くのは心配だったけど、その心配もいらなかったみたいだ。帰るとその子はまだ夢の中だった。
「しかしよく寝るなー」
「疲れてるんでしょうか?」
「さぁーなー。おう、バジル、飯作ってくれ」
「わかりました」
拙者たちが帰ってきて騒がしかったのか、その子が目を覚ました。
「…んんー…!…んぁ?」
「おー、やっと目ぇ覚めたかお嬢ちゃん。よく眠れたかー?」
「んー…、まぁ、ぼちぼち…」
「ガハハ!そうかそうか!おい、嬢ちゃんメシだ。起きてきな!」
親方様は少女の意見まるで無視でその子をベッドがら引きずりおろしキッチンまで連れてきた。そしてまだ寝ぼけてる彼女を無理矢理イスに座らせて拙者に早く持って来いと要求してきた。親方様落ち着いてください!
一応彼女の分も取り寄せて前に置くんだけど目が開いていない。親方様がそれに気付きメシだぞー!と耳元で言い、頭をワシャワシャとしたらその子はウザそうに目を覚ました。
「えっと、あなたたち誰ですか?」
寝ぼけながら聞いてきた彼女に、親方様は説明をし始めた。
「オレたちか?オレたちはあれだ!ただの親子だ!」
「えぇ!?親方さ「オレは家光。こっちが息子のバジルってんだ!ヨロシクな!お嬢ちゃん!」
ちょ、ちょっとちょっと!何言ってるんですか!拙者が親方様の息子!?そんなウソ通ると思ってるんですか!
「へー家光さん。で、バジル君?なんか家光さんは普通なのにバジルって!香辛料みたいな名前だね」
「だろー?何でオレもバジルにしたのか不思議でよー」
何その言い訳!しかもウソ通っちゃってるよ!
「アハハ!何ソレ!あ、今日の晩御飯のパスタにかかってるコレ、バジルじゃないの?」
「おーよくわかったなぁ!おいバジル!これシャレかー?」
「アハハ!さむーい」
なんかもう仲良くなってる二人を見て、これからが不安になった。
「あ、あたし名字名前と言います。なんかよくわかんないけど助けてくれてありがとうございます!」
「別にどーってことねーよ!」
「本当に感謝してます!傷の手当とかしかも着替えまで!あ…着替え…って誰がしてくれたんですか?奥さんですかね?」
「いや、妻は今ここにはいねーから、着替えはこいつが…」
「なっ!ち、違いますよ!いや、そうですけど!拙者は何も見てませんッ!」
「いや、別に減るもんじゃないし構わないんだけど…拙者って君、いつの人?」
え?あ!そっち!?なんかどう接したらわからない子だとその日確信した。って言うか肝心なこと聞いてない…親方様、何か考えがあるんでしょうか?
その日の晩は名前に(殿はイヤだと言われたので)拙者の名前で遊ばれて終わった。
(あの二人って見たことないけどリボキャラなのかな?)
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