目が覚めたら目の前にはバジルの綺麗な顔のアップが。

「え!?アレ!?え!?」

一人でテンパってるとバジルが目を覚ました。寝ぼけてるのか笑っておはようございます、とか言ってるよこの子。あたしもつられておはよう、とか言ったのにまーた夢の中入っちゃったよ。

色素の薄い綺麗な髪の毛。すっごいサラサラー!カーテンの隙間から入ってくる朝日が、バジルの髪の毛をキラキラと輝かせて。それは息を呑むほどに綺麗で。

ディーノを思い出す。太陽に負けないあの輝きを。

バジルの髪の毛を撫でながらこれから旅立つことを考えた。並盛にはいけるのかな?とか、ツナたちには会えるかな?とか、ごっきゅんはもう日本かな?とか。

これからどうなるんだろうって先の事が不安でどうしようもないけど、でも日本に行かなくちゃ意味がない。それに、日本に行けばディーノに会わなくてすむし!いやだから決して嫌いなわけじゃないんだけどね!

そろそろ時間だからバジルを起こした。

「バジルー!起きないのー?そろそろ時間だよー?」
「ん…ふぁ…」

欠伸をしながらあたしを見てやっと目が覚めたバジル。意外にあたし達の距離が近かったのか顔が真っ赤になってしまった。ちょ、あたしも恥ずかしくなってきた!

「せ、拙者…何もしませんでしたよね?」
「え?覚えてないの?」
「え!?何かしたんですか!?」
「アハハ、ウソだよ!冗談!」
「あ…ウソですか…よかった…」
「バジル…ありがとうね」

たくさん聞きたいこととかあるかもしれないのに、何も言わずに一緒にいてくれて。本当に短い間だったけどバジルと家光さんと過ごした時間は楽しかったよ。

だけどそれももう終わりかな。あたしは日本へ行くんだから。

さよならイタリア

用意が出来て外に出ると、自家用ジェット機が庭に来ていた。家光さんがあたしに気付いてこれに乗れ、と言った。

「運転手に行き先は告げてあるからよ!簡単に墜落したりしねぇから安心して行ってこい!」
「何から何まで本当にありがとうございます!」
「ま、今回は特別に黙って見送ってやるが、次はちゃんと聞かせろよ?」
「はい、話す時が来たら、必ずお話します」
「じゃあな、元気でな!あの事もヨロシク頼む」

キツク抱きしめられた後くしゃっと頭を撫でられ、おでこにキスされた。な!なんてことを!

「名前、あなたがいた生活は楽しかったですよ。向こうでもお元気で!」
「うん、ありがとうバジル!」

そう言ってバジルとも抱き合うと、今度は頬にキスされた。だから!心臓に悪いから!

顔を赤くしつつ飛行機に乗り込んで窓を開けて座ると、家光さんとバジルが叫んでいた。

「名前!またな!」
「え?また?」
「名前!是非また会いましょう!それまでお別れです!」
「?、え?どーゆー意味?」

答えを聞く前にジェット機は飛んでしまった。家光さんとバジルの裏があるようなあの笑顔に手を振りながら。

(綱吉を頼んだぞ、名前!)

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