雑渡

「ねぇなまえちゃん」

「なんですか」

「なまえちゃんがこのままうちに嫁に来るじゃない」

「行きませんけど」

「結婚するんだから子供が生まれる」

「話聞いてますか」

「この時代は兄弟が多いものでね。私の部下も子供が六人いる者がいる」

「大家族ですねぇ」

「私はキリ良く十人子供が欲しい」

「ははは、雑渡さんの所に嫁に来る方は大変ですねぇ」

「早速仕込もうか」

「バカですか!今から休みなく仕込んでも十年ですよ!
十年!!産み終わる頃には私36歳!!」

「なんだ、私と同い年じゃないか。そう考えると大丈夫大丈夫」

「よくなーい!雑渡さんに至っては47歳!
どんだけがんばる気ですか!」

「体力には自信があるから大丈夫
さて、休みなく仕込まないとね」

「ぎゃーっ!!」