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▼ごほうび

ジェミニ系列の書き終わってないネタ2
 
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リオは、昔から我慢してばかりだった。
親に期待されて、周りに期待されて、結果も出さなければならなかった。私は最初こそ、みんなリオばかりを見るのがずるいと思っていたけれど、次第にリオが置かれた状況が心配になった。

「リオ、あのね」

だから、私はせめてリオの味方でいようと思ったのだ。

「今日、リオは父さんのお仕事ついてって頑張ったから、ごほうびあげる!」
「…ごほうび?」
「そう、ごほうび。これからいっぱい頑張ったら、ごほうびがもらえるの」
「…ごほうびって、なに?」
「なんでもいいよ、なにがいいかな。…あ、でも、わたしができる範囲でだけど…」
「本当に、なんでもいいの?」
「わたしができることの範囲なら、なんでもいいよ」
「……じゃあ、」

そんな取り決めをして、実際にリオに“ごほうび”を与えたのは、ほんの数十回程度だった。そして顔を合わせなくなると、その取り決めの存在すらなかったように、忘れられてしまった。





「……ええと」

リオはよく、身体に触れてくる。寄りかかってきたり、肩を組んだり、手を握ってきたりは日常茶飯事だ。それに、自分の意思を伝えることもできて一石二鳥だから多用しているのだろう。例えば、今のように下半身を私の身体に押し付けて、したいことを伝えてくることも、伝えづらいことを表す手段として役に立っている。

「まだ昼間、なんだけど」
「…………」
「…ねえ、そういうの、夜にしようよ。まだ、明るいのに」
「いやだ。今したい」
「でも」
「ごほうびがほしい」

その一言を聞くのは久しぶりだった。

「それ、覚えてたの?」
「…ずっと、欲しかったんだ」

そう言って、再度硬いものを強く押しつけてきた。
実を言うと、こんなに明るいうちにされたのは初めてだ。今まではシャワーを浴びた後とか、布団に入ってから、という流れが普通だったのに。

「いっぱい、したい」
「い、いっぱいは多すぎるよ…!」
「む……」

リオが顔を顰める。私はこの顔が苦手だ。普段から不満が多かった彼が、さらに不自由な思いをしたことを表しているからだ。

「もっと頑張ればいいのか」
「そ、そうじゃなくて」
「じゃあどうしてダメなんだ」

2020/07/04

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