諸伏高明夢ネタ
※大和諸伏と同い年幼馴染
大きな事件が片付いて、浮かれ調子でいつもの連中と飯を食いに行き、お開きになっても飲み足りなかった俺は、高明に誘われてアイツの家で二次会と洒落込んだ。
そんで調子に乗って酔い潰れて今である。
痛む頭をさすって体を起こす。
あー、飲みすぎた。今日が休みでよかった。
カーテンの隙間から差し込む朝日が目に沁みる。
リビングで雑魚寝したせいでワイシャツがシワシワになっているが、帰るだけならどうということもない。
抜けきらない酒と眠気にあくびが出たところで、先に起きていた高明が洗面所から戻ってきた。
「おはようございます。といっても、もうすぐ昼ですが」
「いつも寝不足なんだからたまにはいいだろ」
寝起き早々お小言を漏らす幼馴染の声を聞き流し、顔を洗おうと立ち上がったところで、はたと家主の顔に目が留まる。
珍しいこともあるもんだ。
いつも身なりを整えて背筋を伸ばして立っているような男なのに。
「ひげ……跳ねてる……」
高明のトレードマークである、歴史上の軍師を思わせるような髭が一房ぴょん跳ね、ゆるくカーブしている。そんな有様であるというのに、コイツの美形な顔は台無しにならないのだからイケメンとはつくづく嫌味なものだ。
「……いいじゃないですか。今日は休みで、ここは私の家なんですから」
「ふは、そうだな。お前のそんな顔が見れるのも休みだけだしなぁ」
何か問題でも?と言いたげな表情を浮かべた男に、思わず笑い声が漏れる。
「人のこと言えないでしょう」と高明が俺のボサボサの頭を指すが、普段からスーツを着崩している奴と第一ボタンやカフスまで留めている奴なら後者の方が面白いに決まってる。
俺が高明の顔を見るたびにまにまと笑ってしまうせいか、俺が戻るのと入れ替わりで洗面所に向かった幼馴染はせっせと髭を整えて涼しい顔で戻ってきたのであった。