真夜中のピクニック
「ピクニック行こうよ!」
「うめちゃん!もう夜だよ〜!」
「ぴくにっく?いこういこう!ぴくにっく!」
今日は朝早くからあずきとうめ、その食霊の桜餅と水遊びをしていた。くたくたに疲れ寝付いたのが正午。起きたのが午後十時。軽食食べ終え、デザートでも食べるか?と聞いたら先程の返答だ。常識人はうめの食霊の桜餅とオレだけ。
「こんな夜中に出歩くなんて危ないだろう」
「食霊2人に戦える御侍よ、余裕だわ!」
「よゆうだわ!」
頭を抱えつつ桜餅をちらりとみると、それもそうねなどと言っていた。もう常識人は居ないらしい。
「それで?こんな時間だけど何処にいくんだ?」
「そうねえ、買い出しから行かなきゃいけないわね……この前オープンしたコンビニエンスストアなんてどうかしら?23時まで開いてるわ!」
通常商店は午後八時には閉まってしまうがコンビニエンスストアは夜中までやっていて一店舗で様々な商店が入っているような店だ。あずきが午後七時には寝てしまうから行く機会は早々ない。少し興味がある。運良く歩いて七分の所にある。仕方ない、
「ああ、わかった。ただししっかり防寒をとること、夜は寒い」
「ぴくにっく!ぴくにっく!」
「まだ買い出しよ?…だからそうね、ピクニックの買い出しが正しいわ」
「ぴくにっくのかいだし!」
そもそもあずきはピクニックがまだ何か知らない、という言葉は今は野暮だろう。
「ごめんくーださい!」
入ると同時に軽快な音楽が流れる。少々ポップだが悪くない。いいメロディだ。
「ひとり300円までで好きなお菓子を買いましょう!」
「やったあ!!おかし!!! とーふぁ、なにかうの?」
「オレも買うのか」
「当たり前だよ〜!みんなでピクニックするんだから! 300円までだからね〜!」
「さんびゃくえん!」
あずきは何を買っているのだろうか、とちらりと覗くとビスケットを手に取りうーんうーんと悩んでいた。一丁前に眉間に皺がよっている。
「悩んでいるのか?」
「どっちのビスケットがいいかなあ、こっちはどうぶつのかたちしてるの!それでね、こっちはハートのかたちでいちごあじ!」
2つだと三百円を越すとうめに教わったらしい。
「こっちのハートの方はオレが買ってあげる、半分こして食べたらいいだろう?」
「ほんとに!?りょうほうたべれるの!?とーふぁ、ありがとう!」
本当はドクペを買いたいところだが、あずきと2人で飲むためにノンカフェインのお茶をカゴに入れる。
「ありがとうございましたー!」
「ありがとございました!!」
店員の真似をしながら手を振るあずきを見て思わず笑みがこぼれる。
「ここでいいかしら!」
「でもうめちゃん、座るところがないよ!」
「じゃじゃーん、準備万端よ!」
「さっすがうめちゃん〜!」
「さっすがうめちゃん!!」
そういってうめがレジャーシートをひき始める。
月を見ながらのピクニックは思ってたより悪くなかった。
ワード「深夜 / コンビニで /ピクニック」
小雪さんの所の御侍うめちゃんと食霊桜餅お借りしました。