「ちょっと、これ個人戦じゃないですよ出水先輩!」

「いずみ」
 秀一さんの声が聞こえる。顔が見える。太刀川さんとか唯我とか柚宇さんの俺を呼ぶ声も聞こえる気がするが、今はそんなこと気にしていられなかった。
 ──ああ、人殺しの顔をしている!
 弾丸を展開する。秀一さんの独特のトリオンもこちらを向く。全攻撃の応酬。トリオン量も技術も、向こうが上だ。どんどん俺の体に穴が開く。
(ああ、あんたにとって俺もまた、この瞬間は敵なんだ!)


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