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抗えないとわかっているから
陽の光を受けて、白銀を差し込んだように輝くその紫の髪が好きだった。深くて覗き込んだら戻れなくなりそうな深淵を抱えた瞳が好きだった。無邪気に笑ったと思えば意味深に微笑むその顔が好きだった。軽やかに俺の前を駆けていく姿が好きだった。誰にも深入りせず、それでも優しい言葉をかける残酷なところが好きだった。
彩花凪という存在が、俺は好きだった。
今目の前で無残に消えていく世界を見ながら、俺はこの大切な記憶を手放すまいと前を見据えた。忘れてたまるか。お前の思い通りになんて、なってたまるかってんだ。
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