Sea world
その後、可憐は宍戸と芥川ともう一度ペンギンの居たエリアを回った。
そしてやがて順路沿いにクラゲのエリアに移動したが、忍足と網代は既に次のエリアに移っていた。
そういう風に最初に発生した現在地のズレは結局ずっと続いていき、忍足と網代と合流出来たのは結局全体の3/2をもう過ぎた所であった。
そこから先はずっと5人で回り続けたが。
「ただいま・・・」
「あ。おねーちゃんお帰り!」
帰宅すると、妹が愛犬と戯れながらリビングで寛いでいた。
「どお?シーワールド楽しかった?」
「うん、楽しかったよっ。これ、お土産っ!」
「やったー!あ、ショコラは駄目だよ!これは人間用なの!」
ワン、ワン!と抗議するように吠えるショコラを見て、可憐は苦笑しながらショコラにも何か買って来れば良かったと思った。
忘れてた。
「・・・おねーちゃん大丈夫?」
「え?」
「何か疲れた顔してるよ?まあ疲れてると思うけど。」
「・・・うん、そうなんだよねっ。何か今日、凄く疲れちゃったっ。普段より動いてない筈なのに・・・」
「ふーん。まあおねーちゃん、普段も部活で忙しいもんね。今日とか、お出かけしないで一日ごろごろしてても良かったんじゃない?」
そうかもしれない。
一緒に行こうと誘われたし、普通に興味もあって行きたかったから行ったけど、忍足がOKした時点で急用が出来たと言って辞退すれば良かったのかも。
だってそうだ。
わざわざいちいち向こうに行ってから2人にしてあげようとしなくたって、最初から自分も宍戸も辞退しておけばそれで良かったんじゃないか。
芥川は基本眠っているから、ある意味では居ないのと一緒と言えなくもないし。
「そうだねっ。
・・・・・今度があったら、そうしようかなっ。」
そうだ、そうしよう。
そっちのが断然話が早い。
自分はそんな四六時中そういう事ばっかり考えているわけじゃない。
という忍足の言葉がリフレインしたのを、可憐はそっと無視した。
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